春のつま先見つけた!

さんが(三可)

春のつま先見つけた!

 春の「足音」が聞こえ、春がやってくる。それならば、春の「つま先」はどこになるのだろうか?


 春が人型か動物の形をしているかは分からないが、きっと「空」や「風」ではない。足であれば地表近くにあるはずで、それが春の「足」を探すヒントになる。

 だが、桜や草の芽などの「植物」ではないはず。木々や種は、最初からそこにあり続けるのだから、他からやって来たものでなければならない。


 ここまでくれば春のつま先は、かなり限定されてくる。「時候」でも「天文」でも「植物」でもない、「地理」の季語の中に答えがある。


 私の仮説では、春のつま先は「春泥」だろう。


 雪が溶け、地面に流れる・落ちる水こそが「春の足」で、その水の音こそが「足音」。春の足音は、誰も聞いたことがないのだから、聞こえるか聞こえないかは問題にならない。


 春泥を、じっくりと観察して欲しい。微かに痕跡が残されているはず。それこそが、春のつま先。



春泥に春のつま先見つけたり

しゅんでいにはるのつまさきみつけたり



 あなたは、春のつま先はどこだと思いますか?

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