第12話 コロッセオ再訪と新たな試練
「コロッセオか…また、この場所へ来ることになるとは」
アリアは感慨深げにコロッセオを見上げる。かつて、闇の力が渦巻き、激しい戦いが繰り広げられた場所。今では、平和な時間が流れているようだった。
しかし、彼らの冒険は決して終わらない。星影の鏡が示す新たな目的地は、なんと、再びコロッセオだった。
「なぜ、またここへ?」
ルナが疑問を投げかける。リオは、複雑な表情で答える。
「星影の鏡は、何かを告げている。このコロッセオには、まだ私たちが知らない秘密がある。そして、その秘密が、次の冒険の鍵を握っているのかもしれない」
コロッセオに戻った一行は、早速、新たな試練に挑む。今回は、個人戦だ。それぞれが、自分の力を試すために、闘技場へと足を踏み入れる。
アリアは、魔法の力をさらに高め、より複雑な魔法を繰り出す。ルナは、弓術の腕前を磨き、遠距離から敵を射抜く。グロムは、巨体を生かした力強い攻撃で敵を圧倒する。リオは、剣術だけでなく、魔法の使いこなしも習得し、二刀流を駆使する。そして、リオンは、闇の力を制御しながら、アリアをサポートする。
試練をクリアしていく中で、一行は、コロッセオに隠された新たな秘密を発見していく。古代文明の遺跡、地下に広がる迷宮、そして、謎の生物の存在……。
そして、彼らは、旅の途中で、新たな仲間と出会う。それは、かつて闇の力に操られていた魔術師だった。彼は、自分の過ちを悔い、アリアたちの仲間となることを決意する。
コロッセオを脱出したアリアたちは、星影の鏡に導かれるまま、古びた地図に記された遺跡へと足を踏み入れた。そこは、かつて栄華を誇った古代文明の都市跡地だった。ジャングルのように生い茂る植物が石造りの建造物を覆い隠し、神秘的な雰囲気を醸し出していた。
鏡が示す方向へ進むと、地中に巨大な穴が開いているのが見えた。その穴は、まるで古代文明の人々が作り出した巨大な井戸のようだった。リオが懐中電灯を照らしながら、慎重に穴の中へと降りていく。
「この奥に、檻があるに違いない」
ルナが不安そうに呟いた。グロムは、冒険心を抑えきれずに、にやにやと笑っていた。
地下深くまで降りると、そこは広大な洞窟だった。無数の鍾乳石が天井から垂れ下がり、幻想的な光景が広がっていた。そして、洞窟の奥には、無数の檻が規則正しく並べられていた。
「ここだ……!」
アリアは、星影の鏡を掲げた。鏡に映し出された少女の顔が、檻の一つを指さしている。アリアたちは、その檻へと近づいた。
檻の中には、美しい長髪の少女が閉じ込められていた。少女は、アリアたちの姿を見ると、驚きと喜びを同時に表した。
「あなたたち……助けてくれてありがとう」
少女の声は、どこか物憂げだった。
「あなたは誰なの?」
アリアが尋ねると、少女はゆっくりと話し始めた。
「私は、この世界の守護神の一人。しかし、闇の力によって、この檻に閉じ込められてしまった。あなたたちこそが、私を救うために選ばれた者なの」
少女は、古代文明の秘密と、闇の勢力の陰謀について語り始めた。
一方、コロッセオでは、闇の勢力が蠢いていた。コロッセオを支配する黒幕は、古代の魔導書を手に入れ、闇の力を復活させようとしていた。
「ついに、時が来た。この世界を闇で染め上げる時が!」
黒幕は、邪悪な笑みを浮かべながら、魔導書に呪文を唱え始めた。すると、コロッセオ全体が暗闇に包まれ、邪悪な力が渦巻いた。
アリアたちは、少女を救出した後、闇の勢力の陰謀を阻止するため、コロッセオへと急行した。
コロッセオでは、すでに激しい戦いが繰り広げられていた。闇の騎士たちが、アリアたちの仲間たちを襲っていた。アリアたちは、必死に戦いながら、黒幕の待つ最深部へと進んでいく。
黒幕は、巨大な魔獣を召喚し、アリアたちを圧倒しようとした。しかし、アリアたちは、星影の鏡の力を使い、魔獣を撃退する。
そして、ついに黒幕との対決の時が来た。黒幕は、強力な魔法を放ち、アリアたちを追い詰める。しかし、アリアたちは、仲間たちの力を合わせ、黒幕を倒すことに成功した。
闇の力が消え去ると、コロッセオは再び平和を取り戻した。アリアたちは、少女とともに、新たな世界を築き始める。
第32回電撃小説大賞 星影の巫女と迷宮の騎士 1万字以上3万字以内で完結していること。 鷹山トシキ @1982
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