エピローグ

 レジェエル大雪崩事件はこうして幕を閉じた。


最大同接数は300万を超え、伝説の配信として長く語られることになる。


 運営は、桐野遥人の存在をエルミナの守り神として直ちに公認を宣言。ただし、フィールド改変は極力自重するよう求められ、雪崩に懲りた遥人もそれに同意する。


 桐野遥人は人か物か。国会でも議論が沸騰し、遥人を対象とした特例法、通称“異世界法”が成立する見込みだとか。


 バチャ豚達は、遥人の奥義で垢ごと痕跡が消されていた。あまりの恐怖にあらゆるSNSから引退したらしい。


 親や学校に冬山登山の謝罪と転生報告した遥人に対し、親も学校も生存を歓喜する熱烈な反応が寄せられた。親や先生がエルミナの世界に行くと言い出したが、遥人は断固拒否し、最低限の連絡と課題学習で対応することとなった。


 あらゆる配信者からのコラボだけでなく、世界中のメディアから取材が殺到した遥人だが、雪崩のショックが癒えないとして無期限の休養を宣言した。運営の配慮でプレイヤーが立ち入りできない辺境の村に1人に静かに暮らしている、というのが公式の発表だ。


 らるむはというと世間のニュースやラノベ、マンガなどを届けながら遥人の心身をケア……なんて名目を立ててるが、忙しいVTuber業から抜け出すための口実にしてるとしか思えないほどの寛ぎっぷりだ。


「遥人ー、元気になったらさ。配信なしで一緒に冒険しようよ♪」


ニヤニヤと笑いかけてくるらるむ。からかい半分でいつも絡んでくるけど、本当はオレのことが心配でたびたび来てくれてるオレの推し。


「……まずは、守り神の検証から始めますか」


「いいね!やろうやろう♪」


オレの異世界生活は、これからもにぎやかな日々がつづきそうだ。


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VRMMORPGのNPCへ転生したのでソロプレイを謳歌してたら、最強になって超人気VTuberとコラボできたけど、バチャ豚に殺されかけました はいそち @haisochima

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