雪のように真っ白な日常に、突如として転がり込んできた破天荒な土地神様。
この物語はそんな神様とちょっと世話焼きな教師の、クスっと笑えてじんわり心が温まる日々を描いた作品です。
まず、土地神様のキャラが素敵です。人懐っこくてマイペース、なのに神様らしい包容力もあって、こんな存在が身近にいたら毎日楽しいだろうなぁと思わされます。一方で、主人公のツッコミも的確かつテンポがよく、会話のやりとりが絶妙。肩の力を抜いて読めるのに、ふとした瞬間にグッとくるセリフがあるのも魅力的です。
コメディとして笑わせながらも、優しさや人と人(?)の距離感の変化を丁寧に描いているので、読み進めるほどに心がほっこりしていきます。ゆるやかに溶けていく関係性が心地よい、そんな素敵な物語でした。