第6話 魔王城に突入
人間の軍、エルフをはじめとする亜人達軍が合流、さらに反魔王の魔族の軍も合流して、魔王の本拠地に侵攻。破竹の勢いで、魔王城に迫り、魔王城攻略に入った。
とはいうものの、魔族を、反魔王といっても、咥えることに強い反対があったが、勇者と賢者の説得、賢者マックスが必死に説いて、勇者アルバータが善良オーラ全開で懇願して、頭を下げまわって何とか納得されたのである。まあ、勇者の権威、力、誠意が7割、賢者3割といったところだったろう。少なくとも、かなり自分を過大評価してだが、とマックスは見ていたが。
巨大な岩や槍、矢、火をつけた可燃材を飛ばす投石器、投槍器、大石弓、魔導士等による魔法攻撃、大楯を持って接近する歩兵、騎兵、巨大な移動式の攻城用櫓、そこから矢、火矢、投げ槍を撃ち込むのだ、壁を崩す石鎚などで攻め寄せた。魔王城からの反撃、矢、槍、魔法、投石もあるが、
「どうだー!」
と叫びとともに勇者が振り下ろす、火炎、電撃をまとった聖剣から発する衝撃波で城壁も防御施設も大損害。
「勇者様に続けー!」
崩れた城門に突入する勇者とそのチームに続いて、全軍が突入していった。
「半分は勇者様の背中を守れ!こらー、後は聖女様や魔導士、魔法修道士様を守れ!聖女様、加護を。魔法で勇者様を援護ー!俺は、自分で守るから心配するな!うおー、戦う賢者を馬鹿にするな!」
と襲い掛かる魔族兵達を魔法杖の仕込み剣と短剣で切り倒し、近接魔法攻撃を放ち、時には脚にも魔法を集約して蹴りで頭や体を吹っ飛ばしながら、魔王達の魔法攻撃を防御結界で防ぎ、かつ、皆に支援魔法をかけていた。"もうこれ以上は・・・勇者ー、早く魔王を倒せー!"とマックスは心の中で泣き叫び続けた。
「これで終わりだ!」
ロバ頭の魔族、魔将軍クラスの精鋭親衛隊幹部、後で聞いたところでは女だったそうだが、が振り下ろす剣を短剣と仕込み杖で受け止めた。
「賢者様!」
と悲痛な声。が、次の瞬間、その魔族女は膝を屈して、
「なんだー?」
と驚きの声をあげた。
「転進敬会奥義。小退木。」
強奪のスキルを使ったので、その魔族は力を失った、全てではないが急激に減った力に体が混乱したのだ。"みんなにわからないように。"とすかさず、
「転進敬会奥義。小進火!」
と業火で焼き殺した。
魔王は、多分、その女の名を呼んだのだろうが、魔王親衛隊を蹴散らした勇者が渾身の力を込めた聖剣を振り下ろしていた。ハムスター顔、人型、亜人型、それに近い獣人型以外の魔族の強さは、意外に虎、獅子、象、大蛇とか強い動物の頭、体をもったものより、弱い動物の頭をもったものが強いという場合が多いが、彼の場合はそれだった。
二人の魔力、力がぶつかり、しばし拮抗したが、直ぐに勇者が押し始め、それは次第にその幅が大きくなり、
「うわー!」
と魔王は断末魔の叫びをあげて倒れた。
「終わった~。これからどうなるんだっけ?」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます