世界で一人だけの戦士
@watabuden
第1話
「うわあああ!助けてくれええ!」
「助け...あれ?」
そこには私を追ってきていた化け物の首を持った人がいた。
「こんな時間に出歩くと命落とすぞ?」
「た、助かりました、ありがとうございます...」
「おーい!フェスト!」
「お、俺のお仲間さんたちがきたようだ。じゃ、俺はこれで」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ノア「一人で単独行動しないでよ!」
「そんな怒んなってノア」
今俺は酒場で仲間に説教されている。
ノア「ふざけないで!あんたがこの世界でどれだけ重要なのかわかってるの!?」
カリオス「まぁ無事だったしいいじゃねえか」
―俺の名前はフェスト、そしてさっきからうるさいコイツはノア、ヒーラーだ。
そして、ノアをなだめているのはカリオス、いつもありとあらゆるサポートしてくれる頼もしい仲間だ。ノアは...まぁ頼もしいっちゃ頼もしいかな。―
ノア「まったくもう...少しは最後の英雄の自覚持ってよね」
英雄。この世界で起こる怪異と呼ばれる災害に立ち向かえる人のことだ。
「ま、そんな頼もしい英雄さんたちも今や全員死んで俺一人だけどな。」
ノア「だから自覚持てって...」
カリオス「あと、少しカッコつけ過ぎだよなーw」
ノア「確かにね」
「うっせえ」
カリオス「あ、そういえば―」
刹那、大きな揺れがフェストたちを襲った。
カリオス「みんな建物から出ろ!崩れるぞ!お前らも早く!」
酒場から出た瞬間、酒場が崩れた。そして、街の建物も次々と崩れてゆく。
カリオス「なんだよこれ...」
「!...怪異の気配がする。」
ノア「まじ?」
嫌な予感がする。今まで対峙したこともないような、とてつもない邪悪な感じの...気配がする。
「カリオス、市民の避難を頼む。」
カリオス「わかった」
怪異「グァアアアア!!!」
「!!」
街の中央の地面から何かが飛び出してきた
「あれは...」
ドラゴンのようなミミズみたいな感じのやつが出てきた。
ノア「うっわきも」
怪異「ひどっ!」
「言葉が通じる怪異は初めてだな...」
怪異「だろ?名前はカイっちゅーんだ!」
「はぁ...」
コイツほんとに怪異なのか?ってくらいおちゃらけたやつだな...
カイ「お前らいい奴そうだから見逃したるわ!」
「はは、そりゃどーも。でも、こっちとしても怪異を見逃すわけにはいかないんでな」
私はすぐさま剣を取り出し、カイとかいう怪異に向ける。
カイ「残念だなぁ。じゃ、死んでもらうしかないよねっ♪」
「悪いけど負けるわけにはいかないんでね。お前が死んでもらえるかな」
世界で一人だけの戦士 @watabuden
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