第2話
車の中では気まづい沈黙とクロエのスマホのタイピング音だけが響いた。
「We’re here. Welcome to your new home!」
車を降りると、そこには二階建てで青い屋根の大きな家があった。Emilyが玄関を開けると、
奥から2人の男性が迎えてくれた。
「Welcome!I'm George!And this is Lucas.My son」
「Hey.」
赤毛のくせっ毛の美青年が出てきて、私は後ずさりした。彫刻のように美しい顔と高い背は、まるで芸術品で、私はそれを初めて見た原始人のようになってしまった。
「Hi Mr.George and Lucas.I'm Chloe.It’s a pleasure to meet you.」
そういうとクロエは私の体を小突き、私は慌てて
「I'm Aya.Nice to meet you.」
と教科書のような挨拶をした。
その後、GeorgeとLucasは家を案内し、いくつかルールを説明した。
「First off, no inviting people over or throwing parties in this house. And absolutely no boyfriends allowed here, got it? Also, if you make a mess, clean it up yourself. Emily is a neat freak, you know. There’s a shower and a toilet in your room, so use those. Breakfast and dinner are on me—8 a.m. and 8 p.m. sharp. If you’re skipping a meal, let me know ahead of time. Oh, and here’s my phone number.」
会話の2割程度しか分からなかったが、とりあえずボブと連絡先を交換した。そして、部屋に案内され、Bobは夕飯の支度に向かってしまった。
部屋にはベットがふたつとテレビが1台、テーブルが2つと豪華なバスルーム。そして大きなクローゼットとドレッサーまであった。
Chloeはスマホでメッセージを打ちながらベットに横になってしまい、私は話しかける勇気もなく、トランクの荷解きを始めることにした。
ヘアアイロンをバスルームに持っていこうとした時突然、
「Wait,is it ReFa?」
とChloeに話しかけられた。
「Umm yes.Did you know that?」
「I heard Japanese girls use this! So this is what the real thing looks like!I love Japan!!So I was so excited to have a Japanese exchange student as my roommate!」
全ては聞き取れなかったが、Chloeが日本が好きなフランス人なんだと理解した。
「I see! I have a favorite food in Japan, and maybe Chloe knows it.」
「What's it?」
「It's グラコロ.It sell at Mcdonald's. It’s like a hamburger with a croquette inside!」
「Haha! Is that for real? Sounds like a joke. That’s wild, though!」
彼女はひとしきりに笑い、そしてスマホを見るのをやめて、もっと聞かせて!というようにこちらを見つめるのだった。
American Nightmare ぬてぬて @abyss_
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。American Nightmareの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます