NTRれて自殺したら男女比1:9の世界に転生しました

第1話

『お前の彼女股緩すぎだろww』

そんなメッセージと共に幼馴染から1個の動画が送られてきた。動画の中には、初めて俺にできた彼女と幼馴染がヤってる様子が映っていた。

「な、んだ…これ」

動画の最後には中出しされて喜ぶ彼女。

「ごめんねー零。やっぱ顔良いあんたの幼馴染君の方がえっち上手くて超気持ちかったー」

動画はそんな言葉で締めくくられていた。そしてチャット画面に戻ると、彼女と幼馴染が裸同士で自撮りした写真に”零ざまぁ笑”と書かれていた。

<修学旅行とかでお前の見たことあるけど、俺より小さいしなw>

<ま、んなわけでコイツ俺のセフレになるからよろしくー>

セフレだと？俺の彼女だった人は幼馴染からしたらただのセフレでしかないのか、と怒りがさらに湧き立つ。俺はいつも幼馴染に好きな人は奪われてきて、やっと出来たと思ったらこれだ。俺はまだ彼女と1回しかしてないのに、彼女は幼馴染とは何回かヤった様子だった。俺は、こんな奴と10年間も親友だと思って過ごしてきたのかという悔しさと苦しみで涙が出てきた。

こんな奴と過ごして楽しいって思ってたのは、俺だけだったんだろうか。アイツは俺のこと格下としてしか見てなかったに違いない。いくらイケメンだろうが、友達の彼女寝取るとか神経がイかれてる。本性見抜けなかった俺も悪いのかもしれないが、いくら何でもひどすぎる。

そして視界に写ったカッター。もう、全てがどうでもよくなってしまった。俺のこの16年間の人生なんだったんだろうか。カチカチと刃を出して固定する。首をカッターの刃で、思いっきり掻っ切る。何回やったんだろう、首から血が出て意識がふわふわしてきた頃。今世なんてどうでもいいと思っていた俺にもやっと痛覚が襲ってきた。

(痛い…なんでこんな苦しみ俺だけが味わわなきゃいけないんだ。でももうこの世界ともおさらばだ。来世では、幸せな人生が送れたらいいな)

次、目を開ける時は幸せな人生が送れる様自分に呪いをかけて目を閉じた。