第4話

アメリカで働き始めた。


30を過ぎてから渡米。

永住権が取れるまでの間、学生ビザでの滞在となる。


結局6年半学校に通った。


何故渡米したかと言えば、結婚相手にハラスメントされて鬱になるほどおかしくなってしまったから。


私から気に入って付き合いをお願いしてのゴールインだったんだけれど

祖母との同居が悪かったのか、

そのうち単は祖母とばかり話すようになった。

私が話しかけても無視するようになった。

なのに私の実家で暮らしてる。

触ることもない、話すこともない、朝は早朝私が起きる前に仕事に出てしまい、戻ってからは祖母とだけ話す。

手分けして食事の用意は祖母としてたが、そのうち私のものは不味い、と食べなくなり、祖母の作ったものだけ食べるようになった。

(単とは結婚相手のことを指す。)


生活費が足りないので私もパートに出たし

家から出て祖母から離れることも提案したが

祖母との暮らしがラクなのか、俺の給料では無理だ、と断られた。

そして無視される日々が続いた。


いびきをしていたのか夜中に目を覚ましたら、首に手をかけられそうになっているのも見た。すぐに単は寝たふりをしたけれど、それから別の部屋に寝るようにした。

相手もかなりいびきうるさかったんだけれど、人のことだけ責めまくり、こきおろして愛情のあどころか横線すら皆無だった。

恐らくこきおろして自分の存在価値を得ようとしている、人を攻撃の対象としてサンドバッグとして置かれていたのだろう。


何のために結婚しているのだろうか、結婚とは何だろうか、と日々考えた。

無視が続く中、単はもっと給料の良いものを、と転職。

体に合わなかったためだろうか、すぐに退職。

さらに失業保険の申請方法も知らないような赤ん坊のような輩だったから私が手続き方法を教え。


単は部屋で毎日テレビを見てネットをして祖母のご飯を食べて私のことは一切見ない話さない、という生活を私の実家で始めた。


それだけでも勿論私はストレスマックス。

私の家で、されるのだから。

何故無職に合わせて生活しているのか?


隠れてタバコを吸ったらたまたま見られてしまったのだが、それだけで 嘘ついたーー!と単は実家に帰った。

が、すぐに戻されてきたが。


書いているとなんでこんなのと一緒になったのか、一瞬でも良いと思ったのかが分からない。

家に大人の男性が居なかったこともあり、男性に憧れを抱いていたのであろう。

彼は私の7個も上だった。

大人の男性ならまともなのだろうと思っていた。



次第に私は痩せて行った。

おかしくなっていったようだ。

眠れなくなり食事もとれなくなり

病院に通うようになった。


そして自分を維持するために薬の量がどんどん増えて行った。


パートはまだ行っていたが、

長期休みを取り休息に行くことにした。

アメリカに。

パートをやめていいのかも自分ではどうして良いのか周りに合わせることが重要になっていて考えることすら出来なかった。



家族が心配したのは私が廃人になることだった。


渡米時には自分では意識は無かったが、ガリガリになっており体力もほぼ無くなっていたようだ。

飛行機で席に座っている体力すらなく、空いている踊り場に行って床に座って何十分も居た。

また席に戻り体が苦しくなると床に座らせてもらった。


そうやって渡航。


アメリカには母親がいた。

何故アメリカに母親がいたかは別に記載することがあれば書かせて頂く。


とにかく寝た。

何も考えずに寝た。

連れ回されるまま生きた屍をしていた。

食べることも当時はサラダだけだったようだ。

私は覚えていないが、当時家庭内に同居していた人は、

私に食べないのか?と聞いたら、今日必要なエネルギーは既に摂ったから、という自分としては恐らく理路整然としている回答をしていたのだが、

どう見ても食べていなかったのに、サラダだけで、やはり普通ではなかったらしい。


感情が無かった。

感情を持つ気力も元気もエネルギーも何も無くなっていた。

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