悪魔の子が復讐するまで

プロローグ

　生まれてきた意味はなんだろう。

　なぜ生まれてきたのか。生まれなきゃよかった。

毎日、毎日同じことばかり考えてきた。小さい頃からずっと。ずっと。ずっと。

　両親は僕を見てくれない。

　男の子は望まれていなかったからだ。

　同時に生まれて来た妹を両親は一生懸命可愛がった。

　12歳になると、僕は養子に出された。

　しかもとある有名財閥の社長夫妻の元に。

　それから僕は、跡継ぎとして迎えられ、日々優しく接してもらえながら過ごしていった。

そんな義両親には娘さんがいて、僕の義妹になった。

たくさんの愛情を感じながら生きる日々。義妹は思春期だからかあまり懐いてはくれないけど、それ以外は何も問題がない日々。

　幸せな毎日を送っていても、忘れない。

　あの日あの時受けた仕打ちを。

　絶対に忘れない。必ず探し出して復讐してやる。