夫のいない一日 ③   ※

 お互いが裸になり、濃密なキスは続く。


「んん……、ん……んっ……」


 口内で二人の唾液が混ざり合う一方で、秘部からトロトロと蜜が溢れてくるのを感じ、あたしは膝をこすり合わせた。


「里桜……、もう濡れてきた?」


「ん……、そうみたい」


 耳元で囁く大智の少し低い声にも、ゾクゾクと背筋が震える。


「里桜って相変らずいい体してるよな……。高校の先公が欲情したのも分かるわー。でもさぁ、お前のダンナおかしいんじゃね? 女を気持ちよくさせる方が、男も興奮するのに」


「そうかもね。大智だっていい体つきになったじゃない。昔はもっと細かったよね」


 裸になった彼を見たから分かったけれど、この三年会わなかった間にだいぶ筋肉質になった。昔はこんなに肩もガッシリしていなかったし、胸板だって厚くなかった。


「まぁな、一応ジム通いしてっからさ。二十四時間営業のところ」


「そっか。あたしは前のヒョロヒョロだった大智でもガッカリしなかったけどね」


 大智の裸体を全身くまなく眺めたら、彼の雄の部分は夫のモノほど大きくない。身長も夫ほど高くはないのでそんなものなんだろうけど、行為の上手い・下手はモノの大きさとは比例しないのかな。


「……あんまりジロジロ見るなよ。しかも物欲しげに」


「別に減るもんじゃないし、いいじゃない。今さら恥じらいとか求めないでよ? あたし、もう見慣れてますから」


 初めてオトコのモノを見せつけられたのも、あの先生にヤられた時だった。あの時は恥じらうどころじゃなく、ただ怖いと思うだけだったけれど。


「それよか、続きしていい? オレ、久々にお前の体見てすっげぇ興奮してんだけど」


「あ……うん」


 大智は再びあたしの上に覆い被さると、デコルテにキスをした後どんどん顔を下ろしてきて、あたしの大きめの胸に手を伸ばし、包み込むようにしてモニュモニュと揉み始めた。


「……んぁっ♡ あっ♡」


 久しぶりの感触に、甘い声が漏れた。


「お前、胸デカいよな。サイズどれくらいだっけ?」


「ん……、Eカップ……、ぁあっ♡ あっ♡」


 彼が親指と人差し指で先端を挟むようにしてつかみ、親指の腹でコリコリと撫でた。


「ん、胸の感度も変わってないな」


「あ……っ! ちょっ、舐めるのイヤ……ぁっ」


 彼はあたしの左胸の先端を口に含み、舌先でチロチロと舐め出す。右手では反対側の胸を揉んでいて、左手はあたしの体の下にもぐらせ腰をさすっている。

 

「あっ……あっ……ぁあっ♡ あ……気持ちいい……っ♡」


 三年ぶりの、彼の手の感触を体が憶えていた。とめどなく与えられる快感に、あたしはあられもない声をあげる。……もっともっと、あたしを感じさせてほしい。


「……里桜の声も可愛いな。余計に興奮する」


 右胸の先端も舐めた大智は口を胸から離し、喘ぎ声をあげるあたしを眺めながらついに蜜でグッショリ濡れた秘部へ手を伸ばした。あたしは自然とMの字に脚を開く。

 あたしのソコは茂みをキレイに剃ってあるので、丸見えになっている。元々薄い方ではあったけれど。


「すげぇ……。キスと胸弄っただけでこんなに濡れるんだな。……ん? ちょっと待て。お前のダンナって、こういうことしなかったんだっけ?」


「……ああっ♡ うん……。だから自分でしてた。大智のこと考えながら」


「ふぅん、そういうことか……。じゃあ、お前の指以上にココも気持ちよくしてやるよ」


 彼は色っぽい視線をあたしに向けた後、すでに赤く膨らみ始めていたつぼみの部分を軽く引っかいた後、指の腹で潰すように転がした。


「……あぁんっ! あんっ、あっ♡ あ……、あ……」


 オナニーの時、自分の指でも同じようなことをしているけれど、少し太い彼の指でされると刺激も強く、快感も大きい。蜜穴の奥からは、新たな蜜がトロトロと流れ出てくる。


「ぁあ……、はぁ……、あ……っ♡ あ――」


「……里桜、一回イっとく?」


 だんだんと頭がボーッとなってきて、呼吸が荒くなってきた。そんなあたしの様子に気づいた大智は、指先で先端を軽くトンと叩いた。


「ん……っ、あぁぁー…………っ!」


 そんな軽い刺激で、あたしの目の前で白く火花が弾けた。


「……指、挿れるぞ」


「ん……、あっ♡」 


 クプ、と小さな音を立てて、彼の長くてしなやかな指があたしの蜜穴の中に挿入された。圧迫感からして、いきなり二本だ。


「里桜はここが気持ちよかったよな。久しぶりだからちゃんと解しといてやろうな」


 彼は入口に近いザラザラしたポイントを、少し曲げた指先でグチュグチュと掻き回す。聞こえてくる湿った音は、間違いなくあたしのソコから立っている音だ。


「……あっ、あっ、ぁあっ♡ ぁあ……、うん。気持ちい……っ♡」


 ジュボ、ジュボ……と彼の手の動きに合わせて、濡れたようないやらしい音がリズミカルに続く。あたしの感じやすいポイントまで彼は忘れていなかったんだ……。


「……あっ、あっ♡ ねぇ、ところで……ひとつ……訊いていい?」


「ん?」


「こんなときに何なんだって……言われそうだけど……っ。あ……っ。どうしてここのベッド、ダブルなの? 彼女……いなかったんだよね……? ぁあ……っ」


 質問しながら、合間に喘ぎ声が混じっているのは彼の手が止まらないからだ。彼は長めの前髪を垂らしながら、はにかんだように答えてくれる。


「いなかったよ。ただ単に、オレの寝相が悪いからダブルにしたのと……あとは、お前とこの部屋でまたこんなふうにしたかったから」


「え……、そうなの? あぁ……っ♡ ん……ぁっ、ああ……っ」


 上体を少し起こしてソコを覗いてみると、彼の人差し指と中指がせわしなくあたしの蜜口の中と外を出入りしている。その指はすでに蜜まみれだ。


「オレの指、どう? 自分でするより気持ちいいだろ?」


「うん……気持ちいいよ……。でもそろそろ……また……、ああ……っ!」


「イきそう?」


「ん……っ。もしかしたら……潮……噴いちゃうかも……っ」


 あたしはまた達しそうになっているけれど、さっきの絶頂よりこれは大きそうだ。


「潮? ……ちょっと尻、持ち上げるぞ」


 彼はあたしを弄っていた手を止め、持ち上げたお尻の下にタオルを敷いてくれた。そして愛撫を再開。


「……オッケー、イっていいぞ」


「ん……っ、イく……ぅっ! あぁぁあ~~……っ!」


 ……ブシュッ! あたしの目の前が弾けた次の瞬間、尿道から透明な潮が噴き出した。


「……大智、ありがと。ナイスカバー」


「だろ? ……あ、オレのこっちもそろそろ限界かも」


 彼の目線を追ってみると、雄竿は包皮も剥けて、ピンク色に染まった状態でピンと上向きにっていて、しかもパンパンに膨らんでいる。早く精を放出しないと彼もツラいだろう。


「……大智、アレどこ?」


 〝アレ〟とはもちろん避妊具のことだ。あたしたちの関係は不倫である以上、妊娠するわけにいかない。しかも、あたしは今夜あたりちょっと危ない。


「ナイトテーブルの上に出してあるけど……」 


「じゃあ、あたしが着けてあげるよ」


 言われた場所に用意してあったうちの一つを取り、パッケージを破って中身を取り出した。昔もたまにしていたように、彼のモノにゴムを被せてスルスルと下ろす。


「うぅ……っ! お前、指先当たってるって」


「大智にも気持ちよくいてほしいの。それくらい、声ガマンできないの?」


「……っるせぇ。ほら、股開けよ」


「はいはい」


 あたしが大きく開いた脚の間に体を割り込ませた彼は、あたしの秘部を手でこれでもかと広げ、まずカメの頭であたしの真っ赤に熟した実をグリグリこすった。


「……ああっ! あぁ……っ、あぁっ♡」


「お前、こういうのも好きだったよな。久々で気持ちいいか?」


 あたしの陰核の先端と、彼の亀頭がキスしている。蜜でヌルヌルしているので、カメの頭はズルズルと滑るのだけれど、それもまたたまらなく気持ちいい。


「……じゃあ、挿れるよ」


「ん……、ぁあ……っ♡」


 ズプッと音を立てて、彼の雄があたしの雌の部分と繋がった。

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幸せになりたくて…… ~籠の中の鳥は自由を求めて羽ばたく~ 日暮ミミ♪ @mimi-3

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