なんだ、ただの試験じゃないか。初めはそう思っていました……。

この季節、試験と聞けば嫌な記憶が甦ってまいります。

大学の一般入試を受けた頃の記憶。試験会場は暖房の行き届かないほど広く、背中と足が段々と冷たくなっていく。
指先もかじかんで思うように動かないのに、手汗だけは滲み出て、試験用紙をぶわぶわにしてしまう……。

本作の一話目、「さあ、これから試験だ」とそんな辛い記憶が甦るような始まりでした。
そして、私の記憶との共通点はそこまででした。

二話目から、段々とおかしくなっていくテストの内容。

そして三話目、解答を通して、新しい恐怖体験を刻みつけられてしまいました。
特に最後の数学の解答、これから嫌な記憶の一部になりそうです。

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