とある緋船女伯の生涯
黑兔
第0話 誕生
side:ニコ・スギタ
「ニコ船長、おめでとう!」
「へへっ、ありがとね」
ふふ、...いけない。この子の寝顔が可愛くて、つい笑い声が出ちゃいそうだ。
...娘が産まれてからというもの、いつもこんな調子じゃほんとに困っちゃうね。
まあ、いいさ。
私はこの子が産まれてきたことにほんとに感謝してる。
ふふ、何故かって?
それはね、
この私が、毎日この可愛らしい寝顔を見れるからさ。
side:マーヤ・スギタ
やあ、私の名前はマーヤ。
実は転生者なんだけど、今は絶賛、この船で赤ん坊として充実した毎日を過ごしてる。
ママ、ニコさんはほんとに綺麗な赤毛をした女海賊って感じの風貌で結構可愛い。
きゃーっ、私もあんな風になっちゃったりしてー!将来はくーるびゅーてぃふぉーの長髪お姉さんとかになれたら嬉しいな。
side:シド・スギタ
私の名前はシド、陛下から栄えあるサーマ帝国の対宙賊軍総司令官を拝命している。
そんな私が、そんな私が
海賊であり、S級の船長でもあるママ、ニコちゃんと恋をしてしまったのは今から訳3年も前であった...
七剣のひとつであった我が家には、ある役目があった。
それが、『陛下に仇なす外敵を排除せよ』
というものである。
ていうかそもそも、私は外敵(陛下に仇なす者)だとは思ってなかったわけであってぇ、と結構親しい間柄である(と思いたい)宰相様に苦し紛れに言い訳したのですよ。
すると宰相様は、「任せとけb」
と、仰ってくださったのだ!!!
流石宰相様だ、と感服した私は、とにかく急いでニコちゃんと子を為すことを考えた。
――こうして産まれたのがマーヤだ。
可愛い、めっさ可愛い。
なんでこんなに可愛いんだろう、親父も母も私が産まれた時にそんな風に思ったのかな。
分からないけど今度聞いてみよう。
まあ、話を戻すんだけど。
今日、マーヤが、「パーパ」って言いだしたんだ!
これはとても喜ばしいことであるぞ。
私はこの日をマーヤ記念日とし、マーヤ記念碑を建てる事にした。
は?税金の無駄だと...?
うるさいうるさいうるさいうるさーーい!
そんな次元の話じゃ無いんだよ。
私は、マーヤが産まれたことにより
素晴らしい気持ちになれた。
可愛い笑顔を見るために、私は宙賊を蹴散らすのを世界で1番早く終わらることができた。
つまり、マーヤは最高であり最強なのだ。
よってマーヤ記念碑を建てたり、祝う事により、皆が幸せになれるのだ(暴論)
異論は許さん。
side:マーヤ・スギタ
そういえば、私のお父さんって帝国の偉い人なんだって。
へぇ、そうなんだ、って感じなんだけど、ここからが重要で、どうやらママとパパは許されざる関係(?)らしい。
ママが宙賊、って言ったら悪いのかな。
どうやら阿漕な商売をしていたらしい。
パパはそれを捕まえにきて、逆に捕まえられちゃったらしい(白目)
ようするにパパとママの関係はいいけどみんなが許さん!って感じだったらしいね。
だけどね、私が産まれたから2人が楽になったらしいよー。
どうやら、今代の帝国皇帝も、宰相も、みんなパパが有能って思ってるみたい。
ママが女の身で宙賊やってるみたいに、結構男女差が緩い世界みたいだから1人目が女の子でも頑張れば家督継げるらしいよー。
宰相様は女の人らしいしw
とある緋船女伯の生涯 黑兔 @kuroto1717
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。とある緋船女伯の生涯の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます