わたしのいろたち
saki
第1話 わたしのいろたち
わたしの中には、色んないろたちがいる。
しろ、くろ、あか、あお、ぴんく、きいろ、みどり、むらさき、などなど。
個性豊かないろたちが、わたしをいつでも支えてくれている。
このいろたちは、どんな人の中にも存在している。あの人の中にも、この人の中にも。
だけど、人によっていろの力の強さだったり登場頻度が違うので、それによって1人1人異なる性格になっている。
この物語の主人公は、『さき』。
都内のオフィスビルで総合受付をしている、31歳の女性。
さきは、以前から気になっている人に
今日も話しかけることができず
あ〜、、と今日も落ち込んでいた。
しろ「さき、また落ち込んでるね、、。」
あお「仕方ないさ。今日はチャンスがあったのに活かせなかったからね。」
ぴんく「も〜!もどかしい!どうしてこんなに身体が固まっちゃうのかな!?」
みどり「もうあの人のこと気になりはじめてからどのくらいになるんだっけ?」
むらさき「3ヶ月。」
きいろ「えー!うそ!そんなに経つんだっけ!」
あか「さき、いつもは割とすぐに気になる人には自分から積極的に話しかけに行けるのにね。今回は様子がおかしいよ。」
くろ「このままじゃなにもできないまま終わっちゃうよ。早くしないと。」
しろ「それはさきが1番よく分かっているはずなんだけど、、本当に今回はいつもと様子が違うよね。」
そうなのだ。わたしは気になる人ができたとき、割と自分から話しかけることができていた。
なのに、今回は3ヶ月も勇気を出せないまま、チャンスを棒に振り続け、ただ見ているだけ、、!
何ということだろう。
一体どうしちゃったというのだろう。
自信、の問題ではないのだと、、思う。
だって自信なんてちゃんと持てていたことないもの。あるフリはできるけれど。
明らかにうまく行く気がしないから?
好みすぎるから?
いずれにしても、行動を起こさないとどうにもならないのはよく分かっている。
分かっているのにもう3ヶ月も経ってしまっている。
2024年中に、話しかけることを目標にしているのだけれど
どんどん年末が近づいてきていて
ちょっと待って〜!という気持ち。
くろ「左手の薬指すらまだちゃんと確認できていないからね。」
しろ「そうなんだよね、、。これでもし光ってたら、即the endなんだよね。心配だなあ。」
ぴんく「はやく話しかけてみたいなあ!」
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