第2話 しろとくろ

それぞれ、人の中には様々な色がいて

その人によってどの色がより力を持っているのかが異なるのだけれど、

さきの場合はしろが1番力を持っている。

これが、よく言われるイメージカラーというものだ。

なので、さきのイメージカラーはしろだと思われることが多いと思う。

実際、出会う人出会う人に、「わたしのイメージカラーはなんだと思いますか?」なんて聞いているわけでもないし

いつでもその色でいるわけではないので

人によっては全然違う色に見えているかもしれないけれど

ふわっと、ゆるっと、しろだと思われることが多い。


しろはとても強い。しろというと、優しくて強く言えない印象を持たれがちだけれど、とんでもない。

時には、ばさっとさらっと毒を吐く。

勿論言わずもがな、くろも強いのだけれど、しろの強さはそれとはまた違う。

そして面白いのが、しろとくろは大体セットで行動している。しろが活躍しているときには近くにくろがいて、その逆もしかり。

そうやってうまくバランスを取っているのかもしれない。


例えば、さきは受付の仕事をしていて

大半の普通のお客様には感じの良い対応を心がけているので、そんなときしろが大いに役に立つ。

けれど、残念ながら全てのお客様が良い方、というわけにはいかなくて、時には高圧的な理不尽な言われ方をするのだけれど

そんな時はしろはすぐに休憩をしはじめて

意気揚々とくろが表に出ていく。

ここは任せて!という具合に。なんて便利。

そうやっていくつもの色を使い分けながら自分を守っている。


人によって登場頻度の高い色が違うから面白い。あなたは何色?

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