共感する前に

三丈 夕六

「そうだよ!おかしいんだよ!」という前に

 カクヨムの評論ジャンルのシステム。これは非常に問題も孕んでいる。


 まず、カクヨムのランキングは加点式。さらにコメントは応援コメントが基本だ。これは作品を守る為に仕方ないことでもある。


 だが、これを評論ジャンルに置き換えたらどうなるか?



 共感を集めた物がランキングを駆け上る。



 もう一度言う。



 共感を集めた物がランキングを駆け上る。



 これの危険性は常に頭に置いておけ。



・ランキングに登っているのがあんな作品なんてねぇ……。

・あんなのを好む読者なんてなぁ。

・こんなのがあるから日本は堕落している。

・あなたはそのままでいいんです。読まれない環境がおかしいのです。

etc


 これを最もらしくデータを交えて語れるのがここだ。この評論ジャンルという場所だ。どう? 自分の作品が読まれない中でこんな言葉を見たら「そうだよな、おかしいよな」と思うだろう?


 でもそれは罠だよ。


 読まれない事を環境や読者の責任にしたら、そこで作家としての成長は止まる。



 それにだ。



 そんな共感を持った時、ランキングを登っているweb小説や流行ジャンルのこと、馬鹿にしていないか?


 それって、それを好む読者を馬鹿にしてるのと同義だよ?


 読者を馬鹿にしている作者に未来は無い。


 別にいいんだよ。自分の内面の発露として創作をする、好きな人に読んで貰えたらそれでいい。それも立派な創作だし、立派な理由だよ。


 でもさ、この評論ジャンルで否定的なタイトルの評論を開く時ってどう? そうやって割り切れてるの? 


 読まれたいけど読まれない。なぜか分からない。その答えが欲しい。そんな事を考えている時「web小説はおかしい」や「ライトノベルはおかしい」みたいなタイトルを目にしたから手に取るんじゃない?


 そこで同じような悩みの人を見つけて、みんなで愚痴を言い合って何になる?



 他人の作品を貶して何になる?



 何も変わらないよ。何度でも言ってやる。何も変わらない。読まれたいという欲求は、読まれる為の方法を模索するしか解消されないんだよ。



 創作者なら「なぜこんな物が好まれているのか」と憤ったらなぜその作品が好まれているのか分析しろ。その上で自分の作品を叩き付けろ。


 何回でもやるんだよ何回でも。方法を考えながらやるんだよ。別の方法を試したら別の結果が見えるんだよ。


 こんな所でお互い愚痴を吐き合ってる時間は無いんだよ。作者と向き合って愚痴を吐く前に読者と向き合え。



 お前の物語は世界一の物語ちゃうんか?



 それを正しく届ける為に時間を使え。



 評論・創作論ジャンルを読む時のコツは、ポジティブな建設的な物を選ぶこと。



 ネガティブな創作論にいてはダメだ。早く自分の作品へお帰り。



 ミタケは頑張っている全ての創作者を応援しているよ。



 では。



 せめて鎮魂歌ぐらい置いといたるわ。


https://kakuyomu.jp/works/16817330668938861151


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