私が出来損ないで何が悪い! 〜家族に捨てられたので、自由気ままに私は生きます〜

Khos

家族に捨てられました

「ベイゲルツ皇帝陛下。レイ・ヴァレンタイン、只今現着致しました。」


「うむ…。何故、お前がここに呼ばれたか分かるか?レイ・ヴァレンタインよ…。」


「分かりません。」


「そ、そうか…。」


「はい。」



 私、レイ・ヴァレンタインは実の父さんである『ベイゲルツ皇帝陛下』に宮殿へと呼び出されていた。理由は分からないが…周りには私の兄や姉、メイド長やらなんやらが沢山居たので多分重要な事……だと思う…。



「はぁ…。レイ、お前が周囲の者達や我々家族に言われている事は分かるか…?」


「はい?あー、あれですか?"ヴァレンタイン家の出来損ない"って奴ですか?」


「んなっ…!?お前!お父上たるベイゲルツ皇帝陛下になんて口の聞き方をしているんだ!!」


「口を挟むでない、グレイよ…。」


「っ…!?も、申し訳ございません…。」



 そう声を上げたのは私の実の兄である『グレイ・ヴァレンタイン』。父さんの事を狂信的なまでに信仰しており、自分が父さんの右腕だと一番だと信じて止まない自信家である…。正直、マジのマジで苦手だ…。



「それで…ベイゲルツ皇帝陛下。私は何故宮殿に呼ばれたのですか?」


「本当に分からないとはな…。これは、ヴァレンタイン家の…いや、ここに居る者全員の総意だと思え。」


「はぁ…。」




「この家…いや、この地から出ていけ。」




「え…?」


「聞こえなかったか?この地から出ていけ。」


「なるほど…?」



 どうやら聞き間違いでは無かった様だ…。



「あーあ、やっと出来損ないの顔を見なくて済むんだなぁw」


「お前は少し黙ってろ…!グレイ…!」


「姉上だってそう思うだろう?出来損ないはヴァレンタイン家には要らないからなw」


「ちっ…こいつ…。」



 姉さん、とんでもない顔してますよ〜…?後、クソ兄貴お前だけは許さないかんな?



「そうですか。なら、私は早々にこの地から出ていきますね。」


「あぁ、さっさとそうしてくれ。」


「そうだ、ベイゲルツ皇帝陛下、確認したい事が最後に1つだけあります。」


「なんだ?言ってみろ。」



ヴァレンタイン家お前達は、私の敵ですか?」



「コイツっ…!?舐めた口を…!」


「グレイ!落ち着け!」


「落ち着いてられるか…!コイツは…!」


「グレイ、黙っておれ。回答は、敵でも無ければ味方でもない。ただの赤の他人だ。二度と、ヴァレンタイン家の名を語るな。」


「…もし嫌だと言ったら?」


「その時は、お前の首が吹き飛ぶぞ。」


「そうですか…死ぬのは嫌なのでその忠告に従っておきますね。」


「言いたい事は終わったか?そろそろ出ていけ。」


「分かりました。では、今までありがとうございました。後、そんなに短期だと後がお辛くなりますよ?ベイゲルツ皇帝陛下。」


「…最後まで親不孝なヤツめ」


「すみません、ですので。」


「はぁ...最後まで変わらんな。」




 こうして、私ことレイ・ヴァレンタインは家族や周りの者達に縁を切られ、捨てられた。だけど、私自身あんまり気にしてはいない。何故なら......






















「自由だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!やったぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」





 ヴァレンタインとか言うオワコン吸血貴族に縛られること無く、自分の自由で生きられるからだ!!

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