第4話 パートナーとの関係がうまくいっていないというあなたへ

結婚している場合も、籍は入ってないけど一緒に生活している場合も同じです。ずっと一緒には居なくて週末婚の場合も。

相手が異性の場合も同性の場合も同じです。

付き合っていて外でたまに会うという関係から一歩進んで、お互いの生活を知っているというところまでいっている場合の関係についてです。


あなたが相手に対して不満があるという場合と、相手があなたに対して不満があるらしいという場合と、お互いに不満がありうまくいっていないと感じている場合と、3パターンありますが、どれであっても共通のところを話してみたいと思います。


初めて会って、連絡先を交換して、電話やラインで連絡を取り始めて、外で時々会うようになって・・・という段階と違うところは、生活の面での相性が関係してくるというところです。


恋愛が始まったばかりの頃は、相手から良く見られたいという願望が入る事があります。

多かれ少なかれ、ほとんどの人はそれが全く無いとは言い切れないのではないでしょうか。

最初から100%本音でぶつかっていくという人も、中にはいるかもしれませんが。


よく見られたいと思って相手と話している時は、自分本来の個性は相手に伝わっていないことがあります。

ある意味「作った自分」それを見た相手が「この人はこういう人なんだ」と思います。

自分の側からもそうですし、相手の側からも同じことで、最初にあなたが見ていたパートナーの印象というのは、あなたに良く見られたくて作っている部分もあるかもしれないということです。

逆に自分の方が、良く見られたくて作っていた場合、後々メッキが剥がれてきたという事もありますね。


お客様からのご相談内容を見ても、このパターンは多いです。

連絡まめな人だと思ったのに

優しくて気遣いのある人だと思ったのに

活動的な人だと思ったのに

気前のいい人だと思ったのに

明るい人だと思ったのに

家事が好きで家庭的な人だと思ったのに

一緒に暮らしてみたらまるで違っていて「騙された」ぐらいの気持ちになってしまう事も多いようです。


この場合、本当は最初から、一緒に暮らしていくのは無理だったのに、そこに気がついていなかったというだけの事だと思います。

結婚(同棲)した途端に相手が豹変したのではなくて、豹変したと思っているその姿が、相手の本来の姿なわけで。


豹変までいかなくても、相手から良く見られようとする意識が無くなって本音が出てきた頃に「最初感じたこの人の雰囲気となんか違うかも」と思うパターンはよくありますね。

逆に自分の方が相手からこういう風に思われているという場合もあります。

その場合も、作った方の自分を一生演じるのはしんどいですよね。


これだったら、可能なら早めに別れるのが得策かもしれません。

離れるのは、相手に対して否定することでは無いはずです。

その人本来の個性が、自分とは合わなかったというただそれだけの事です。

相手が悪で自分が正義だと言っているわけではないので。

むしろ「以前はこうだったのに今はこんな風に変わってしまった。以前のように戻ってほしい!」と思うのは、相手に対するコントロールです。

相手の方があなたに対して「最初の印象と違うから無理」と言ってきた場合も、別にそれで離れる事が悪いことではないと思います。

離婚が人生の失敗だと思っている人は、今は少ないとは思いますが。


そのままの自分で、そのままの相手で、うまくやっていける道があるのかというところが一番大事です。


どちらかが我慢することで成り立ってるような関係は、いずれ破綻するか、我慢している方が限界がきて病気になるか突然キレるか・・・ろくな結果を迎えないので我慢はおすすめできません。


「自分さえ我慢すれば、何とかやっていけるかもしれない」

という事を考える人も多いですが、そういう我慢は何も生み出しません。

それに慣れてしまった相手にとってはそれが普通の状態となり、問題があるなんて全然思わなくなります。

そうなると一生我慢が続くか、最悪の状況で終わりを迎えるか・・・


なので、生活を共にし始めた時点で「付き合ってた時と明らかに違う。無理かも」と思ったら我慢せず早めに伝えて、それでもやっていける道があるのか考えた上で、無理となれば離れるのがおすすめです。

もう無理・・・と何度も思いながらズルズル続けることによって、お互いにだんだん離れにくくなります。

無理と思いながらも慣れていってその状況が普通になり、離れるために行動する勇気までだんだん萎んでいきます。


外で会っている時は気にならなかった事が、生活となると色々と気になってくる場合もあります。

そこで合わないと思うところが出てきたとして、それでもこの人と一緒に居たいと思う部分の方が大きいのか、それとも無理なのか。

その都度考えて、離れるほどでは無いという結論で続けるにしても「自分は今こう考えて、今こういう結論を出したから、今はこうしよう」とはっきりと決めて、自分で決めた事を自覚して過ごすのも大事です。


「今はこうしよう」なので、永遠に続けるかどうかは未定です。

その都度「自分の意志で決めたから今はこうする」という意識が、何よりも大事です。

これだと、自分で決める権利を、相手や周りの誰かに渡すことにはなりません。


うまくいっていないことは分かりつつも、何となく自動運転で一緒に居るというのは最悪です。

何となく相手のペースに流されて

何となく周りの人達との関係もあって

何となく生活を変えるのは面倒で

という感じで過ごしているのは思考停止状態で、この事だけでなく人生全体が停滞してきてしまいます。


合わないところがどんどん出てきて、それを何となく我慢して日々過ごしながら「自分はいつも我慢させられている」と思ってしまうと、その思考がそのまま現実化していきます。

それが長年続いていくとどんどんエネルギーが枯渇していきます。

何々「させられている」という思考は、自分には決定権が無い、自分は無力、我慢を強いられている可哀想な存在というセルフイメージを作ってしまいます。


たとえパートナーの方があなたに対していつもマウントを取ってきたとしても、いつも上から目線で何か言ってきたとしても、その事とあなた自身は何の関係もありません。

その人の目から見ると、そういう風に見える。そういう事が起きてきる。

それだけの話です。

その人の主観であり感想でしか無いわけです。


その事に対してどう感じるか、どう見るかは自分が決めることで、嫌な気分になったならそれをはっきり伝えるのも大事です。

相手に対して「あなたの言い方は〇〇だ」とか「あなたの性格は〇〇だ」と糾弾するのではなくて「私はそれを言われると嫌な気持ちになる」という形で、自分を主語にして言うのも大事なるところです。


何に対して嫌な気分になるか、腹が立つか、逆に気にならないかというのは人それぞれ驚くほど違うものです。

多くの人と接する機会がある人だと知っている事ですが、そうでない場合案外知らなかったりしますが。

そして「何でそんな事をするのか」「何でそんな事を言うのか」「ありえない」「自分だったら絶対にそんなことは・・・」という思考になってしまいがち。

自分以外の誰に対しても「自分だったら」は通用しません。

あなたと全く同じ人は居ないのですから。


「自分だったらこれを言われても別に平気だけど、相手は嫌な気持ちになると言っている。それなら言わないように気をつけよう」というのは我慢ではなくて、相手に対する尊重です。

あなたが言われて嫌な事、されて嫌な事ははっきり伝えて、それでも相手があなたに対して尊重してくれないと感じるなら、離れるのもありですね。


価値観が比較的近いと思って一緒になったという場合でも、違う部分なんて後からいくらでも出てきます。

違う部分が出てきた時「ここに関しては違ってもいいや」と思たら引き続き一緒に居ることも出来るかと思います。

最悪なのは「こっちが正しい。相手は間違っているのだから、変えさせよう。反省させよう。謝らせよう。従わせよう」という思考になること。

コントロールのエネルギーでグイグイ押して来られると相手はそれを感じて、徹底して無視を決め込むか、反発して怒るか、萎縮して自己肯定感が低くなり暗くなるか・・・何にしてもいい結果にはなりません。

「力づくで押すのでなく宥めたりすかしたりしてうまく従わせよう」でも、同じことです。

やり方が変わっただけでコントロールには違いないので。


二人の関係に生活が入ってくると

お金の使い方に関する価値観の違い

お互いの親族との付き合い方の違い

衣食住に関する価値観の違い

趣味や交友関係の価値観の違い

子供の教育に関する価値観の違い

など、さまざまな事が出てきます。


違う事が出てきた時、違うままでうまくやっていける方法はあるのかで考えて、どうしても無理なら離れるのは悪いことではないと思います。

どちらが正しいか、どちらが我慢すべきかで考えると、泥沼の争いになるか、我慢している方がストレスを溜めてどんどん弱っていくかしかないので。


元々大して好きでもなかったし合うとも思わなかったけど、結婚してしまったというパターンもありますね。

家族や周りのすすめがあったからとか、周りが皆んな結婚するから勢いでとか。

それで結婚してみたけどやっぱり合わないし好きになれなかったなら、離れるのがベストだと思います。

合わないと思いつつ一緒に居るのは相手にも失礼だし、自分自身も大切にしていない(合わない環境に自分を押し込めている)という事になるので、運勢が上がることはありません。


感情としては好きになれないけど一緒に居る事によって、金銭的な面でメリットがあるとか、仕事の面でメリットがあるとか何かある場合は、それがあるから今は離れないと決めて離れないのもありですが・・・

その人と一緒に居るという方法でしか、その事(例えばお金とか仕事とか)が解決しないと自分の中で完全に決めてしまっていると、それ以外の方法がアイデアとして閃くのを止めてしまいます。

なので、もし今すぐ状況を変えるのが無理と思っても、方法は一つではない事を常に意識して、変化を恐れない気持ちは大事だと思います。









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

次の更新予定

2024年12月21日 19:00
2024年12月22日 09:00

悩みをゴミ箱に捨てて人生を遊ぼう ゆき @satsuki88

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る