超能力に浸食される現実

まず、バトル描写が素晴らしい。
互いの力関係を理解した上での思考や戦術の選択が丁寧に描かれており、単なる能力のぶつかり合いではなく知略を尽くした戦いになっていて、読みごたえが抜群です。

また、その非日常を際立たせるように、地に足のついた現実感の強い日常描写が素晴らしい。
特に多面的で奥行きのある人間描写が巧みです。

そして、その日常が超能力に浸食され非日常との境界が徐々に曖昧になっていくのが恐ろしい。
本作を読んでいただければこの感覚に共感していただけると思います。

多くの方に読んでいただきたい作品です。

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