7.たまに赤ちゃん言葉を話す夫がかわいい
「おやちゅみなさい」
「ご飯食べないんでちゅか」
おいたんが、赤ちゃん言葉をしゃべっている……。
これは、うちの飼い鳥のチャコちゃんに対する言葉である。おいたんは、何故か小鳥相手だと赤ちゃん言葉になるのです。
子供がいない私ら夫婦にとって、小鳥は子供みたいな存在なのですが、赤ちゃん言葉になる必要性は全くないのです。が、多分無意識でやっているのでしょう。おいたんは小鳥には赤ちゃん言葉なのです。
その癖は、私との会話に現れる事もありまして、寝る時には「おやちゅみ」って言われます。そこ、赤ちゃん言葉なんだ!?
私がおいたんにちょっかいを出すと、「くしゅぐったい♬」とかも言われます。そこも赤ちゃん言葉なんだ!?
でも、それが滅茶苦茶かわいくて。
「何この人、尊い~!」
って、私はいつも鼻血を堪えているんですよ……。
五十七歳のおっさんの赤ちゃん言葉なんて、関りの無い人から見たらキモいでしょう。でもね、私の目にはおいたんはこの世で一番可愛くてかっこいい存在に見えているわけで、その夫がふいに放つ赤ちゃん言葉の破壊力と来たらとんでもないものなんですよ。
そんなわけで、私のアンサーも赤ちゃん言葉になりがちで。
赤ちゃん言葉でやり取りしているミドルエイジ夫婦。痛くてもいい。人前でやっているわけじゃないんだから許して欲しい!
そりゃもうね、人前でやったらヤバいですよ。
「はい、あーん♡」
「おいちい♡」
なんてやってたらもうバカップル確定ですよ。なんせ四十四歳と五十七歳の夫婦だからね!? 若くも無いしなんなら初老カップルなのよ!
でも、お休みの挨拶が赤ちゃん言葉になっているくらい、じゃれている時に赤ちゃん言葉になるくらい、大目に見て欲しいのです。
おいたんは十三歳も年上だけど、私からしたら子供みたいなもので。
いざという時は頼りになるナイスガイですけど、普段は抜けていてほわほわしているおいたんがかわいくて仕方ないのです。
たまに言われるわがままも、「仕方ないなぁ」で済ませますし、大人になりきれていないなって思う言動も、何だか全てがかわいくて仕方ないのです。
私自身も子供が大人になったようなパーソナリティーをしているのですが、そんな私ら夫婦を間近で見ている両親は常に心配を隠せないでいますね。
それでも、今年で私達夫婦も結婚七周年を迎えます。八年目の結婚生活に突入します。
結婚が遅かったから、金婚式を迎える事は出来ないでしょう。
それでも、一緒にいる間は仲良く円満にいたいものですね。
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