3.いつだって気持ち良さそうに寝ている夫がかわいい
おいたんは食べる事が好きだが、それ以上に好きな事がある。
それは、睡眠だ。
おいたんは朝ご飯を食べた後、とりあえずコタツで寝ている。
私が居間で二度寝をしてしまっていて、なかなか二階の部屋に上がって行かないのも理由なんだろうが、とにかくちょっとでも時間が余ったら寝ている。
休みの日も、暇さえあればずっとイヤホンで朗読動画を聴きながら寝ている。
「そんなに寝てしまって夜眠れなくならないの?」
と聞くのだが、「俺はいくらでも眠れるんだ」と言って、本当に夜もすこーんと眠りに就いてしまっている。
そして、いびきと歯ぎしりをしながらグーグーと寝ているおいたんを見て私は思うのだ。「かわいいな」と。
おっさんの寝顔を見て「かわいい」と思うのもあれなのだが、無防備に寝ている姿を見るとかわいくてかわいくて仕方がないのだ。
何度かその姿を写真に収めようかと思ったのだが、それは私の理性がギリギリ引き留めてくれた。大の大人の寝姿を写真に残してどうするのだ、と。
私はいつだっておいたんと至近距離で寝たいので、毎日おいたんが頭を乗せている枕を自分側に引っ張るのだが、「何で引っ張るの」と笑われるまでが一連の流れだ。
正直、私が寝入る前に耳元でいびきをかかれればうるさいのだが、「今日も元気に眠ってる♬」と思ってしまう私も大概だろう。それに、いびきの音量は私の方が多分勝っている。
何度も何度も、その寝顔に接吻をしてやろうかと思ったが、私はそんな寝込みを襲うような真似はしない。起こしてしまったらびっくりされるだろうし、やはりそういう事はお互いの意識がある時に実践したいものである。
おいたんは寝起きも凄く良くて、毎朝上機嫌で目を覚ます。夜中に起こしてしまった時も、終始機嫌良く接してくれる。
私は寝起きが凶悪で、ゾンビか鬼かっていうくらいの形相をして起きるのだが、そんな私の寝起きをも優しく包んでくれるのがおいたんクウォリティーだ。
おいたんの寝付きの良さと寝起きの良さは、是非とも見習いたいものであるが、そればかりはもう生まれ持ったものなので私は諦めている。夫であるおいたんが私の寝起きで苦言を呈したり怒ったりしないのだから、堂々と凶悪な寝起きのままいればいいのだろう。
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