ラブ&デス 〜幼馴染にマドンナに義理の妹に先輩に後輩!? 俺と子作りしたい五人のヒロインたちとシェアハウスすることになった。〜
さい
第1話 シェアハウスすることになりまして
「なんだよ、父さん」
「優斗、これから……」
リビングにて、父さんは白い歯を見せて笑った。
「五人の女の子とシェアハウスをしてもらう!!」
意味がわからなかった。
五人の女の子とシェアハウス?
え?
は……!?
戸惑っている俺に、父さんは肩をポンと叩いた。
「まあ、戸惑うのも無理はないな。その目で見て理解するのが一番早い……明日、シェアハウス先を教える。とりあえずは、荷造りをするんだな!!」
……てなわけで、俺こと前崎優斗はシェアハウス先の一軒家にやってきた。
ここ……だよな?
スマホの地図アプリを頼りにやって来たわけだが、なんて大きい家なんだ。
豪邸じゃねえかよ。
何かのドッキリか?
目の前にそびえ立つのは、まるで宮殿のような豪邸だった。
広大な敷地の中央に建つその建物は、白い大理石で覆われ、光を反射して眩しく輝いている。
正面には高さ三メートルを超える鉄製の門があり、その奥に続く石畳の道が玄関ポーチへと導いている。
両側には手入れの行き届いた庭園が広がり、彫刻が施された噴水が中央で水を湛えている。
この目で確かめるのが早いもんな……。
唾を飲み込んだ後、父さんからもらった合鍵で
玄関扉を開けると、広がるのは天井まで届く吹き抜けのホール。
磨き抜かれた床には幾何学模様の大理石タイルが敷かれ、中央には豪華なシャンデリアが天井から吊るされていた。
ホールの奥には二階へと続く緩やかな曲線を描いた大階段があり、手すりには繊細な金細工が施されている。
壁には古典的な絵画が飾られ、窓から差し込む陽光がカーテン越しに柔らかい光を落としている。
この場所全体が、ただの家というよりも、一つの芸術品のように感じられた。
つーか、玄関ひろッ!!
玄関は成人男性が二人、寝転がれるほどの広さがあった。
綺麗に並べられたローファーがすぐに目に入る。
数えてみると、全てで十足ある。
おいおい、本当にいるのか?
ドキドキ、と心臓が鳴りだす。
次第に今にも胸から心臓が飛び出していく勢いとなる。
と、その時だった。
階段から一人の制服姿の少女がこちらに向かって走ってくる。
すぐにそれが誰かかわかった。
そのツインテールは、子供の頃からのトレードマークで、今日も元気いっぱいに跳ねていた。
太陽の光を受けて柔らかく揺れる髪は、蜂蜜色の輝きを帯びている。
いつも彼女が好んで履いているニーハイソックスは、膝上できゅっと締まっていて、絶妙な肌見せ加減がどこか計算されているようでドキリとさせられる。
動きに合わせてソックスの端が微かにずり落ちそうになるたび、思わず目をそらしたくなるのは、こちらの心が無防備なせいだろうか。
「おっそーい!!」
声のトーンですぐに彼女が怒っていることを察知した。
そのまま、俺の顔面に向かってドロップキックを繰り出した。
「ちょっ!?」
避けれずに彼女によるドロップキックが炸裂、俺はその場に倒れた。
同時に、彼女の黒いパンツがあらわとなる。
……ラブコメかよ。
「な、なにすんだよ!!」
顔面を押さえ、泣き顔で言うと、彼女は髪を払って言う。
「予定の時間は10時だったのに、もう5分よ? 5分遅刻よ!!」
「別にいいだろうが、5分くらいよッ!?」
立ち上がり、埃を払う。
いってえ〜!!
「5分もよ。人を待たせておいてよくそんな態度でいられるわよね。才能ね」
彼女の名前は西園寺有栖。
幼稚園から今の高校までずっと同じの幼馴染だ。
家は俺の隣……ハッ!!
「なんで、お前がここに……」
有栖は両手を組んで、そっぽを向いて、
「そっ、それは今日から……シェアハウスするからに決まってるでしょ?」
彼女の耳が少し赤くなっているのは気のせいだろうか?
否──
俺は知っている。
彼女がツンデレ属性だということを。
有栖は俺のことが好きだということを!!
「そうかよ」
「みんなも待ってるわ、早くリビングに行くわよ」
「お、おう……」
父さんよ、これは何が目的なんだ?
「はあ、本当に最悪だわ。こんなやつと共同生活だなんて……」
「なら帰れよ」
一瞬にして、有栖の表情が真っ青になった。
「それはダメよ!!」
ん、なんだ?
焦ってるのか?
「お、おう……」
ひとまず、この感じ、本当に女の子五人とシェアハウスしそうな雰囲気あるな。
よし、心構えしておくとしよう!!
ラブ&デス 〜幼馴染にマドンナに義理の妹に先輩に後輩!? 俺と子作りしたい五人のヒロインたちとシェアハウスすることになった。〜 さい @Sai31
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