おめでたう 🎍

おめでたう 🎍

営みの一途につづく去年今年

昨日はや去年となりてお元日

そこにゐてありがたがられ初雀

せめて軒に入れてやりたし寒雀

七つの子ら愛でる鴉の初写真

赤富士の賀状は旧き画廊から

山茶花を咲かせ日輪そら翔ける

雀らのコンサート聴く晴着かな

弁護士のやうな女子アナ春近し

正月のカフェでもの書く男かな

資金繰り知らぬ身内や初笑

わが腕でたてし小家や初箒

秤屋てふ屋号の店の注連飾り

読初やむかし貸本いま図書館

粉雪や禰宜の箒の使い様

校庭に鉄棒ぽつん冬休み

従軍のPTSD雪のこゑ

捨てられし物の形に雪しんしん

風花や一途な仕事処々にあり

もう暮れて吹雪を帰る配達夫