助け人のライ

ひかり

プロローグ

 ──異常なまでに月が綺麗だ。

 きっと、心に残るだろう。なんだか、写真を撮る気は湧かなかった。いや、そんな事、考えている場合ではないと、ある女性ミルラは思う。

「進展は?」

 重苦しい雰囲気が漂う会議室。機械を除いてだが。

「はっ、208(にぃぜろはち)計画は順調でございます。問題は無いかと……」

 部下の女性が答えた。

「そうか……ならいい」

 しかし、気づかれないかが問題だ。気づかれでもしたらその時は、厳正に対処するだけだ。

 まあ、気づかれる心配はないが、念の為、備えておくにこした事はない。

 備えあれば憂いなど生まれない。こちらで準備を進めておくとしよう。

 ──気づいた者の始末を。

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助け人のライ ひかり @6274

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