第6話 隣町の引越し

あくる夜になって、ウイステリアが「良いか?今から、隣町のアリアンテッドと言う街に向かう。魔物が寝て居るところで気付かれないようにして向かおう」と計画を立てた。

クレナは「じゃ、行きましょう」とヒソヒソ声で話をして、アレンは鍵を閉めて文也も一緒に夜逃げをした。

アリアンテッドの街は、アレスタリアよりも平凡で豊かな街並みが多く、広がっていた。

忍び足で歩きながら、枝を踏みそうになる足を、前に置き歩いて行く。

荷物を風呂敷に詰めて歩いて行く足は、傷になりながらアリアンテッドを目指して行った。

アリアンテッドに着いた頃、魔物は静かに寝ていた。

アリアンテッドの住人が来て「此処いらでは見かけない顔だな?お前達、今日初めて来たのか?」と訊ねられて、アレンが「そうです。持ち物は全部手分けして運んできました」と住人に話し掛けた。

アリアンテッドの住人が「おい、今日初めて来たんだってさ?何処から来たんだ?」と聞かれて、アレンが「あそこの隣町アレスタリアから来ました」と住人に話をした。

住人が「そうか?あそこは魔物が多いから、こっちに引越してくるやつが多いんだよな?今待ってろ。住人許可証を持って来る」と言って、住人許可書を持って来た。

「アリアンテッドの印におでこに星のマークを付けてもらいたいんだ」とアリアンテッドの住人に頼まれた。

みんな、おでこに黒い星のマークを付けて平和に暮らすためには、そうするしかなかったのだった。

そうして、文也は「これで俺も平和に帰れそうだ。今までありがとうな」と言ってアリアンテッドの街を後にした。

文也は、現実世界に帰って来て、今年初めてのクリスマス。

文也は「やっと帰って来られた」と安心した顔をしてクリスマスの雪が降る夜に、安心したのかゆっくりと眠りについた。

翌日になって、文也が黒いブラックホールの中から「あの、私の住んでいる街に魔物が出たの。今から助けに来てくれない?」と言う声が聞こえて来た。

文也が「今から行くよ。待って居てくれ」とアレン達の元へと駆けて行った。

文也が「大丈夫か?今何が起きているんだ」とアレン達に駆け寄って行くと、アレンが「急に、アリアンテッドに魔物が現れたんだ。助けてくれないか?」と話し掛けてきた。

文也が「このやろう?ブラックファイヤー」と空中に浮いた途端に、魔物達を黒い炎で焼いて倒して行った。

クレナが「ありがとう。この通り動けなくて大変だわ」とアレン達を見て涙を浮かべて居た。

そうやって魔物を倒して行く文也を見てアレン達は、救われたのだった。

ウイステリアも「ありがとうな?いつか、この時が来ると思って、これ、お守りのネックレスだ」と勾玉を文也の首にかけた。

青い光のビームを出し、魔物を倒して行くネックレスに目が行った。

文也は「サンキュー」とウイステリアにお礼を言った。 

そうして、アリアンテッドに居た魔物は、全滅し、異世界に平和が訪れた。

それから何十年後かして、アリアンテッドに居たクレナと一緒になり、文也は、アリアンテッドの長老になって居た。

文也は「フォッフォッフォ。アリアンテッドも平和になったな?」とクレナに声を掛けると、クレナが「えぇ、そうですね?本当に平和になりましたね?」と平和になったことに対して感動を憶えていた。



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アレスタリア 影山 みはつ @mihatsu1865

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