第28話親子コラボ配信3

「ママ助けて……」

「壁尻ではなく床尻とはやるねあやちゃん」

「意味がわからないですよ!!というか落ちちゃう!!!!」

「あやちゃんの生殺与奪の権は今私が握っているんだね。じゃ、あやちゃん、生きたかったら私の膝に乗ろっか!!」


コメント

・床尻www

・正面から見たら犬神家してそうだな

・実際この落ち方したらそうなりそう

・生殺与奪の権を他人に握らせるな!!!

・握らせた結果膝に座らせようとしてるからやっぱり他人に握らせちゃダメなんだなって

・まだ座らせようとしてるのか笑笑

・やり直しすれば?って他のステージなら思うけどここだとなぁ……


私もやり直しできるならやり直したいが、ここのステージのニンジンは拾うのがかなり大変で、今回ようやく拾えたからできることならこのままゴールしたかった。けど膝に座るのとやり直し……。うーん………。


「わかりました……。座るから助けてください……」

「よし!ほらあやちゃん、はやくはやく!!」

「うぅ……」


私なるべく体重をかけないようにゆっくりと膝の上に乗った。布越しで伝わってくるママの体温を感じて私は恥ずかしさから体温が上がっていってる……。というか近いせいでいい匂いがする!!これでアルコールの匂いが強かったら緊張しなくなったのに!!


「重くないですよね……?」

「全く重くないよ。あとあやちゃんあったかいね」

「もともと体温高めなんですよ……」

「へぇそうなんだねー(すぅー、はぁー)」

「ちょっと!?!?!?相槌打ちながら髪嗅ぐのやめてくれませんか!?!?!?!?」

「甘い匂いがする、さいっこー」


コメント

・うおおおぉぉぉぉ!!!!

・今はただ、君に感謝を

・あやちゃんの体温が高いのは解釈一致

・やはり百合は聖書に書き示すべき

・聖書に落書きやめてね

・早く画面見ないとただ膝に座っただけになるよ


コメントを見て気付いた。私の操作してたキャラクターがどんどん滑ってギリギリすぎる状態になってた。


「ちょっとママ!?私のキャラがそろそろ落ちる!!このままだと私恥ずかしい思いしながら膝に座っただけの人になっちゃう!!!」

「約束は約束だ、今助けよう!」


そう言ってママは私を膝に乗せたまま腰に手を回して、私のお腹の前でコントローラーを操作し始めた。やばいこれはマジで恥ずかしい……。


「あっ、やばっ」


恥ずかしさから手で顔を覆っていると、ママの声が聞こえた。顔を上げて画面を見れば、救助に失敗して私と一緒に落ちていくママがいた。


「ママ?」

「五○先生は死ぬ時は独りだよって言ってたけど、私たちは同時に死んだから独りじゃなかったね、ははっ」

「これ私座り損じゃないんですか?」

「これは持論だけどね、性欲ほど歪んだ呪いはないよ」

「もう意味がわからないんですけど……」


コメント

・これはだいぶ酔ってますね

・この酔っ払い普通に操作ミスで落としたぞ

・しかも惜しいとかそうゆうのじゃなくてちゃんとミスってたな

・ははっ、じゃないが?

・これはひどい

・失礼だな、性欲だよ

・最低な乙○やめろ

・2人ともミスる直前似たようなこと言ってミスしてるのガチ親子っぽい


まぁ元はと言えば私がミスして落とし穴に落ちちゃったから失敗したし責める気は全くないよ、ただ座らせた意味はなくなったよね……。その後も何回かニンジンを取るのにミスをしたりしたが、ようやくクリア出来た。

その次のステージは針がたくさんあるステージで、少し操作をミスってしまうと串刺しになってしまう。しかもこのゲームってお互い生存してなきゃゴール消えちゃうから大変なんだよね……。あと膝から降りようとしたらガッチリ腕を回されてて降りれませんでした。


「このステージ難しいねぇ」

「高く飛んじゃうと上に刺さっちゃうし、だからと言って横の力加減もミスすると横に刺さっちゃうし……」

「あ、お互いに足を掴んだら丸くなれるからそれで転がっていくのはどうかな?それなら少なくとも上には刺さらないはずさ」

「いいですね!やってみましょう!」


お互いがお互いの足を掴み、球体のような形になることでとても進みやすく、少しのミスでクリア出来た。もしかしてこの先輩、天才か?


「いやー私たちのプレイング完璧だったね!見た目はほぼシッ○スナインみたいだったけど!」

「……?なんですかそれ?」

「詳しく説明したらBANされちゃうようなこと⭐︎」


前言撤回、やっぱりバカかもしれないこの戦犯。


コメント

・はい2アウト

・これ3アウトでどうなるんだ?

・そりゃあゲームセット(アカウントBAN)でしょ

・せめて収益化だけにして……

・後輩にセクハラする先輩

・クリアを素直に喜べなくなる


酔った先輩の意味不明行動は止まらず、その次のステージでも、


「へぇ、この針って少し刺さるくらいなら死なないらしいね」

「あ、ほんとですね、足とかが掠ったりしたら死にはしませんね。ダメージ食らってるような声出してるし血が出てるけど……」

「ダメージ食らってる声ってどんな声?」

「おっ、みたいな感じですよ?」

「本当に?よく聞いてマネしてみて?」

「うーん……お゛っ……こんな感じですか?」

「ふっ、計画通り」

「え?ちょっとママ?これどうゆうことなんですか?」


コメント

・ブラボー!!!!

・あなたが神か?

・これは策士

・これ3アウト目だろwww

・初めて出来た後輩になんてことさせてるんですか

・バカと天才は紙一重っていうけどこうゆうことなんだなって

・無知シチュはどちゃしこだぞ


こんなふうによくわからないことに嵌められたりした。まぁゲームは面白くてたくさん笑ってたからいいんだけどね!!

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大手Vtuber事務所に所属したけど、周りの個性が強すぎて上手くやっていけるか不安です。 ましろ @mashiro_haku

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