堕up
君があんなに優しくなければよかったのに。もっと残酷で、自分のことしか考えていない、そういう人間に生まれてくればよかったのに。誰かが傷ついても自分のせいかもなんて一瞬もよぎらないような、太陽のようでいて陽炎みたいな人だったら、どんなに素敵だっただろう。優しさなんて必要ないよ。だって僕らには世界なんて必要ない。必要だと思ってたもの、その全てがいらないとわかった。それは君がいたからだ。君は空は本当は青くないことも知っていたし、カゲロウは嘘ものだということも知っていたけれど、僕にそれを教えなかったね。教えてくれればよかったのに。そしたら僕は、もっと早く世界を責めて、僕自身になることが出来たのに。
2024年の詩 @mauricenohekiga
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。2024年の詩の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます