第4話 長編への挑戦

 短編を書きながら、次は長編を書こうと思っていました。

 目標は「ネット小説大賞12」。低ポイントでもチャンスがあると言われている賞で、何せ多くの版元様が参加されています。

 それに一次、二次、最終選考とあるので、どこで落ちたか・何が落ちたか分かれば、そこに得るものがあるかなと思ったのです (結果として全て一次通過ならずでしたが……)。


 短編を書いている間もだったと思うのですが、小説については学び直したく、カクヨムさんの


・きちんと学びたい人のための小説の書き方講座https://kakuyomu.jp/works/1177354055193794270


 こちらを読みました。今も度々読んでいます。他にもシナリオについて書かれている記事や創作論を読み、それからいくらかハリウッド系のシナリオに関する本などを買い足しました。

 実はハリウッド系のシナリオ書き方については『ハリウッド・リライティング・バイブル』という本だけは以前から持っていまして、三幕構成などについて基本的な用語は知って多少意識してはいたのですが、やはり学び直さないとなと思いまして。


 それに今までも他の小説やシナリオの書き方本などは持っていましたが、割と積読になっていましたので、心機一転ということもありました。



 ――プロットを勉強して長編を書いたら、結構な経験値になるはず。書きたいものを組み合わせる目途もついた。


 ということで、プロットと設定づくりにいつもより時間をかけ、調べものをしながら書いたのが以下の長編です。

 約19万4千字。今まで一本の小説として書いた中では最長です。

 

・伐採令嬢とお花畑伯爵のままならない結婚生活https://kakuyomu.jp/my/works/16818093073575758552


 プロットは、三幕構成等は意識しましたが、そっくりその通りにはなっていません。この辺は自分なりの経験でアレンジしてみました(経験があてにならないから勉強するというのはそうなんですが、どの辺を崩したかは分かっているので、そこは実験で)。

 流行は意識しつつも、好きな要素を詰め込んで、それから文体や設定の出し方も描写の軽重も、全部好きなように書きました。


 ――特別秀でた能力もないごく普通の人間が、よくある嫌な出来事に普通に傷ついて、他者ともすぐに信用し合うこともできず、傷ついた過去もすぐには解消なんてできず。他の山積している問題についても、超人じゃないから地道にできるところから手を付けていくしかない。

 そういう、地味な領地経営の話です。


 それから作品全体のキーワードとして領地の「山」があるので、山で起こりそうな要素はとにかく入れたつもりです。

(あと、花粉に対する花粉症患者のあれこれでしょうか……)


 この話がもし受け入れられないなら、受け入れられない経験をしておかないと未練がずるずる残ると思いました。そこからどのような方向に行くにしても今の自分を基準に考えたいなと思ったので。

 はねるなんてことはありませんでしたが、思ったより多くの方に読んでいただきまして、ありがたく思っています。



 そしてこれを書いていた・見直しの期間に短編を2本書いて、実はそちらの方が読者さん受けが良かったのですが……これはまた別の話です。

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