第6話 趣味に走りつつ感触を確かめる。

 異世界恋愛の短編。明るいもの。2万字くらいで。

 と思って書き始め、結局何とか短編の定義であるらしい3万字台ぎりぎりで収まったのが、


あまりもの令嬢は、婚約解消を言い出した残念王子を褒めちぎりたい

https://kakuyomu.jp/works/16818093083277769263


 こちらです。


 今までカクヨムの代表作は『伐採令嬢』だったのですが、ありがたいことにレビューまでいただき、週間ランキングもジャンル別で初めて100以内を見ましたので、今の代表作はこちらに設定しています。

 なろうでは前の短編2作より伸びなかったのですが、感想いただきました。嬉しいですね。


 婚約解消と言えばざまぁ系――なのでしょうが、これはコンプレックスから婚約解消を言い出した「残念王子」が栄転させられた僻地に、「あまりもの令嬢」が押し掛けて押し切る話です。

 どうも地味な男女を書くのが趣味なんですね……。


 それから、これを書く前なのですが、数年に一度の発作的な症状が出ていました――攻城戦を書きたいというものです。定期的に何故か攻城戦が書きたくなるのです。読者受けとか全く関係ない要素ですね。

 前回は確かカタパルトと攻城塔を書いたかなと思ったので、今回は大型のクロスボウを扱う女子を書きたかったのです。

 結局それは異世界恋愛としてどうなの? となり、僻地のお城を舞台にしてヒーローの仕事や二人の性格・展開と絡め、城壁上であれこれし、塔であれこれし、バリスタを撃つ話になりました。

 改めて手持ちのお城の資料なんかを見て書いたのですが、楽しかったです。


 ……この衝動を抑えられずに書いてしまって「楽しかった」という感想が、素人臭い理由ではないか? とすごくすごく思うのですが……。

 でも、異世界恋愛って、騎士とか出てくるじゃないですか。戦った方が騎士っぽいですよね。これからも騎士を出すなら戦闘についての許容度を知っておきたい……。

 でもあんまり戦闘すると血なまぐさいかな? ちょっと出しても大丈夫かな? 読者さん引かない? というお試しでもありました。


(何となく、異世界恋愛では冷酷な騎士だからってフランベルジュとか使わなそうだし、死体をカタパルトで投げ込んで疫病蔓延させるジャンルじゃないです……よね? ソードブレイカーとか泥臭い? みたいな……)


 でも、お城のことはさておいても、この主役の二人は気に入っています。

 『伐採令嬢』もそうなんですが、接点がなかった不器用な二人が少しずつ言葉とか視線とか重ねたり外したりしながら、徐々に理解し合って――という関係がどうやら書き手としての私の好物らしいです。

 書き手としてというのは、読み手としてはもっと別のものも大好きで、書きたいものと読みたいものが一致してないことは、良くあります。何故でしょうか……。



 応募的なお話としては、こちらの話は小説家になろうで募集していた『第5回アイリス異世界ファンタジー大賞』に応募して、一次通っていませんでした。

 そして今、同じ一迅社さんの、コミック原作のコンテストに応募しています。締め切りは今月末です。

 今はもう一本、同じコンテストに出したいと書いています。

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