第7話
「ははっ、信じられない。ずっと頭の中で辱めて来た柚希さんを今……本物の柚希さんの中にいるだなんて」
「はぁ……んっ」
「好きです、愛しています」
「!」
「あの時から──告白した時から俺の気持ちは何も変わっていません」
「……」
「あの時告白した言葉通り、俺は柚希さんを守れるだけの大人になった」
「……」
「だからもう柚希さんが俺を拒む理由は何もありませんよね?」
「~~~」
確かに彼の言う通り私にはもう彼を拒む理由は何ひとつなかった。
思えば私はあの10年前から彼の呪いにも似た思慕に絡め取られてしまっていたに違いないと今になって分かった気がしたのだった──。
(終)
それは呪縛の恋 烏海香月 @toilo
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