ビックマックが消えた日に
平木明日香
何かがおかしい
第1話
「ただいまー」
部活が終わった夜のことだった。
学校が終わって、夕飯の代わりにと買っておいた『ビックマック』が、テーブルの上に無い。
リビングを探し回っても見当たらず、家族の皆に聞いてみるが、全員知らないと言う。
昨日の残りのカレーを食べるのが嫌で、わざわざ自分のお小遣いを叩いて買っておいたのに、テイクアウトの紙袋ごと無くなっている。
——嘘でしょ?
妹が怪しいと思い、「ちょっとあんた!」と肩を掴んで事情聴取。
家族一人一人にももう一度確認し、ビックマックの行方を追う。
だけど結局、家のどこにも無かった。
家族も口を揃えて“知らない”って。
私はそれを信じなかった。
普通に考えれば、物が突然消えるなんて有り得ない。
財布とか、貴重品とか、そういったものならまだわかるけど、ビックマックだよ?
怪しいのはやっぱり妹だが、夕飯のカレーを食べたばっかりでソファーでくつろいでいるのに、一瞬にしてビックマックを平らげるなんてことはあるだろうか?
ビックマックが消えた日に 平木明日香 @4963251
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。ビックマックが消えた日にの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます