第2話 ダンジョン
「ここはどこだ」僕は目が覚めると知らない場所に飛ばされていた。確か偉い人にハズレスキルとか言われて転移させられたんだよな。
「てことは、ここはダンジョンか」ダンジョンなら、懸念すべきことがある。今いる所が何階層かということだ。1階層ならば入口を目指すだけでいいが下層なら脱出するのに時間がかかってしまう。
「どこかに地図はないか?」辺りを見渡すと地図を見つける。やはり僕の悪い予感は的中していたらしい。
「最下層か」そもそもこのダンジョンは何層あるのかすら不明。
「とりあえず、上を目指すか」動き始めるとベヒーモスが現れた。
「いきなりベヒーモスか」今の俺のレベルは1、戦って勝てる相手じゃない。だが戦わなければ先に進むことが出来ない。
「どのみち戦わないといけないんだよな」誰かが言った。戦わなければ勝てないと。戦いさえすれば勝てる可能性はある。そう思い俺は攻撃を続けた。
「やっぱりベヒーモス強いな」ある程度攻撃を与えた頃、敵のHPを確認してみた。すると、少ししか減っていなかった。
「やっぱり俺がレベル1だから少ししか減らないのか?」ここでそんなことを考えても仕方ない。相手は無傷だが俺はボロボロ。逃げようにも逃げられない。
「くっ!せめて一撃くれてやる!」そう思って攻撃するも逆にやられてしまった。
「ここは、戻ってきたのか」目を覚ますと扉の前に倒れていた。どうやらベヒーモスはボスだったようだ。
「でも、さっきは扉なんて開けなかったけどな?」そこの所は分からないが生きているので考えないことにする。ボス部屋なら今のまま行ったところで前と同じ目に合うだけだ。
「よし、レベル上げしよう」そこから俺は1時間なのか1日なのか時間が分からない中、レベル上げに費やした。
「やっとレベル10か。それにスキルも色々と獲得出来たぞ!」状態異常に、剣術、剣技か!もう少しレベルを上げてからボスに挑むことにした。
「よし、そろそろレベルも20になるしボス戦いってみるか」レベルが20も上がったわけなので少しくらい攻撃が当たって欲しいところだ。
「待ってろよ!ベヒーモス」そう言い俺は扉を開ける。
「まだ元気、だよな」まずは毒にする。
「ポドム!」続いて麻痺だ。
「ライズ!」聞いてるな。ポドムとライズをひたすら続けて攻撃する。
正確にはポドム→ライズ→剣術のような順番で何回も攻撃を与え続ける。
「やっぱり強えよ。お前」でも俺はお前に負ける訳には行かない。
「これで終わりだ!」俺は長い時間を掛けてベヒーモスを倒すことに成功した。
「よし、やったぞ!」ベヒーモスを倒すとアイテムみたいなものやスキルが色々と貰うことが出来た。
「貰えたスキルは剣聖術、隠密、変装か。ここを出たら整理しないとな」しばらくすると扉が開いた。
「あれ?」よく見ると入ってきた方とは別な扉だった。
「まさか、二重ダンジョンか?」開いた扉の方へ進んでみると転移装置がある。
「別な扉は開かないし、進むしかないよな」進んでみるとそこにはダンジョンとは思えないほど、鮮やかな空間が広がっていた。
「ほんとに、ここはダンジョンなのか!」先程までいた所とは似ても似つかない。腰が抜けそうなほど別な場所だった。
異世界に召喚されたので魔王軍に就職します! 柴咲心桜 @pandra
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