ひとけのない場所に敢えて設置される 碧い外灯

月の光ぐらいしか寄る辺のなかった昔とは
違い、今やあちこちで街灯を目にする。
だがしかし『碧い外灯』を目にする事は
そう多くはない。

この物語は、安全の為の明るさよりも寧ろ
違った 用途 の為に設置されている
『碧い外灯』に纏わる、何とも形容し難い
ゾクリとする読後感を齎す短編である。
(※元は幾つかの妖しい短編をオムニバス
形式で纏めてある【心霊未遂事件】という
作品からの抽出。こちらも恐怖に対する
秀逸な心理描写が光る)

用途のせいか『碧い外灯』が設置される
場所は、皆 不穏な場所 なのだ。
主人公は、オカルトサークルの『気になる
女子』と共に『碧い外灯』をリサーチしに
行くのだが…。

この物語のラストに震える。

ましてや、この物語には誰が見ても納得の
行く因果などない。只、事実だけが淡々と
記されている。

 そこに あなた は一体、何を
          見つけるだろうか。

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