第2話 潜入はそこまで甘くない。
俺は加原青磁。
16歳で一応働いている高卒社会人だ。
依頼を受け、それをこなす。
今回の依頼もその一環。
それなのに…
「どうしてこうなったんだ...」
【数時間前】
入学試験も無事に終わり、合格が確定しているため俺の心は少し軽かった。
今回俺はとある学園。
【正式名称】 要橋学園 異能専門学科
に入学した。
もちろん裏口ではなく正式な入学手順を通ってだ。
制服も一応着られる。
制服に着替え事務所を出る。
そして俺は空港に向かう。
要橋学園はここ、東京からだいぶ離れた離島にあるというのだ。
報告はスマホかパソコン、あとは異能のみとなる。
「遠すぎんだろ...かれこれ離陸して4時間は飛んでるぞ。」
そんなことを口にしていると
飛行機のアナウンスから到着の合図が鳴った。
俺は着陸に備え、防御態勢に入る。
ちなみにこの飛行機。このあと前輪が出ない。
つまり着地なんかできないということ。
さっき乗務員の一人があやしかったから少しドローンでつけてみた。
そしたらもうヒデェ。
操縦室は血まみれで操縦士はグッチャグチャ。
おまけに機械もぶっ壊されて煙を上げてた。
こんなときのためにあるんだな。
「窓と空災用パラシュートってな」
そして機体がエンジンの爆破によって揺れ動いた瞬間。
俺は窓を蹴破って外に飛び出した。
「海抜10000m弱ってところか」
パラシュートは...紐引いても開かねぇ...
ポケットからさっきの窓ガラスの破片を取り出し、
パラシュートのカバンに穴を開ける。
そして取り出したパラシュートを空気で膨らまして風船みたいにする。
「案外飛べるもんだな。」
俺の乗っていた飛行機からは、
数人の飛行系能力者が飛び出し、近くの島に飛び込んだ。
「あそこか、学園のある島ってのは。」
世界はそんなに甘くない。 ガチャ爆死した哀れなゴミ @Juen
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