世界はそんなに甘くない。

ガチャ爆死した哀れなゴミ

第1話 ここはそんなに甘くない。

「どぅえ⁉️なんですかこの書類の量!!無茶苦茶ですって…。」

俺の働く「都立川崎探偵事務所」はいわゆる、

何でも屋。

もちろん今の書類などの事務仕事もあるが、

迷子のガキ探しだの河原の草むしりだの旅行中の盆栽の世話だの。

おかげさまで事務所の賃貸は滞納しまくってるし、

「た〜だし、今回の依頼...受けるだけで二千万円!!頼むよ〜。」

「内容は何なんですか、実行するのは僕なんですから僕に決める権利があります。」

ろくな内容じゃないだろうが少しは聞いておこう。

いい依頼だったら困る。

ほぼほぼいい依頼なんて来ないけど

「とある学園に潜入して卒業してほしいんだ。ちなみに卒業報酬は200億らしい。」

やっぱりろくなことじゃなかったな。ってえ?

卒業だけで?


怪しい...

でもこんなところに大金かけて依頼してくるんだ

相当な仕事と見ていいだろう。

気をつけよう‥


「まぁでも、卒業生がまだ二人しかいないらしいからなぁ...」


「ん、なにか言いました?」


俺は気づかなかった。




世界は、



ここはそんなに



甘くない。



そんな簡単なことにすら。

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