私も一気読みしてしまいました。
穏やかな語り口で、小さなアパートの日常を描写する。それだけで、世の中でさまざまな思いをかかえて生きる人たちの縮図になっているような、短編映画を観るような気分になりました。
「私が見たおじさんは、おじさんのごく一面だったのだろう」
この一節は特に印象に残りました。「おじさん」がどんな人だったのか、どうしてあんな暮らしになってしまったのか、わからないし、おぼろげな輪郭を想像することしかできない。
でも、今日もどこかで元気に笑う姿を願わずにはいられない。
とても切ない読後感の一篇でした。
作者からの返信
お読みいただきありがとうございます。とても細やかに汲み取ってくださって、感動しました。ありがとうございました。
読後感は良かったです。
引き込まれてしまいました。決してハッピーエンドとは思えない結末ですが、暖かい気持ちを感じたのも事実です。
人間誰だって影や闇はあると思います。私にも表立って言えない事はあります。おじさんにもそんな面があったんでしょうね。もしかしたら一般的な人たちより大きく。
そんなおじさんですが、作中で見せた優しさには打算とか裏面が感じられないです。本当におじさんが持ち合わせていた明るい面だったのではないか、と思います。
私もおじさんの幸せを祈りたくなる素晴らしい物語でした。
ありがとうございました。
作者からの返信
感想ありがとうございます。裏と表、光と闇、善と悪、あらゆる多面性を持って人は生きていると思っています。描きたかったことを汲み取っていただけて嬉しいです。
お褒めの言葉をありがとうございます。おっさん、幸せに笑ってるといいなぁと思います。