第6話(おまけ)
「んーキスよりもハグの方が私好きかも、ハグしてよぉマー君。」
俺の決意を返せ全く俺は彼女の頼み通り満足のいくまでハグをしてあげた。
そんなことをしていたら当然帰りが遅くなるわけで、家に帰ったら十時を過ぎていた。やばいジンを待たせたままだった。家のドアを開けてすぐにリビングに行くとジンがエプロンを着て洗濯物を畳んでいた。
「遅かったけど、ずっとバスケしてたの。」
怪しんだ瞳で俺を刺す。こうなればやけだ正直に言おう。俺が決意を固めジンを見ると途中でやめて、台所に歩いて行った。
「何かいる。」
出来すぎだろジン。お前将来いい嫁になるぞ。俺は人の作った料理を食べながらボンと海に二人で行くことや今日買い物をしたことなどを話した。勿論彼女のプライベートな話は言わずにな。
「ずるい、私もマオとしたい。」
毎日朝と夜ご飯を作ってもらってるので、拒むことは出来ない。更に人も俺の彼女だし、ここで差別は出来ないだろ、なので俺はジンともハグとキスをした、後頭も撫でた。
「私は撫でられるのが一番好き。」
ジンの頭なんて幼稚園の頃から撫でてる。今更思うことは何もないが、どうやらジンはこれが一番好きらしい、ちなみにこの三つの中だとボンはハグが好きみたいだ、ハニーは一体何が好きなのか、かなり気になるところではあるな。
まぁ、ジンには好きと伝えられてたから良いけど、まさかボンも俺のことを好きになってたとはな、気づかなかったぜ。上手く隠すもんだな。もしかしたらハニーもワンチャン、いや無いか。
彼女の笑顔見てないし、きっと負けず嫌いだそれもかなりの、オセロも将棋も何をするにしても手を抜いてくれないし、初心者の俺にボコって圧勝するくらい負けたくないらしいからな。カラオケだって点数が俺より低いと拗ねて自信のある曲だけしか歌わないし。しかも一曲をループで、だからかなり点数の調整に神経を使う。お互い八十後半くらいだが音の外しをしまくって微調整してる俺は鍛えられて本気出せば九十点は超えた。一人で実証済みだ、彼女がトイレに行った隙にすぐ歌いきり行ったのだ。危うくバレかけてハラハラしたっけ。
まぁでも三人中一人からの好意が今では三人中二人になったことだし。俺も頑張ってハーレム維持の為に三人全員好きにさせないとな。その為にはキープ法を使ってジンとボンをキープしつつ頑張ってハニーを口説かないとな。どうやって口説いたら良いものか。世の中のネットを元に色々調べたが、キープする方法はあるのにこれといった口説き法がなかった。仕方ない自分で模索するしかないか。
美味しいジンの飯を食べ少し話した後家に送り届けてと言っても隣だが、風呂に入ってベットに横たわる。基本俺は携帯を見ない。では何をしているのか。それは小説を読むか、将棋の雑誌やチェスの本を読んで勉強したり、家ではテレビでアニメを流したりして時間を過ごす。なのでスマホに触らないのだ。ま、最後にみて連絡を返していく。きてるメッセージは大体毎日あの三人からだ、ジンからは明日の朝ごはんの選択が三択でくる。ハニーは自分の好きになった曲を送ってくる。これを聞いて歌えるようにしとけと言う意味だ、それでカラオケに行った時に勝負をする。ボンからはアニメの動画が送られて来て感想を求められる。大体ジンには一分、ハニーには五分、ボンにも五分という感じで返信を送る。そして寝る。たまに男友達から来るので適当に三十秒くらいで返していく。それが終わって俺は眠りにつける。長い一日だったな、まぁ、色々経験出来たから良いけどね。キスもボンとジンの二人とできたし。
翌朝ジンに起こされて起きたら頭を撫でて欲しいと言われ撫でながらリビングへ、朝ごはんを食べて支度をし、ジンが必要な教科書などを入れ替えたカバンを持って家を出る。家の前にはハニーが立っていた。中に入れば良いのにと思うが毎回こうなのでなれた。
「昨日カレンやアオイとはキスやハグを済ませたそうね。何で私にはしてくれないのかしら。」
ああ、彼女の負けず嫌い発動か、競争相手に一歩先越されたと怒っているのだろうしかし良いのか、好きでもない男とキスやハグをして。勿論俺は大歓迎だが、俺の胸ぐらを掴んで強引に引っ張るハニー、いきなりで踏ん張れなかった俺は無力にも引き寄せられて気づいたらハニーとキスをしていた。そしてそのまま流れるようにハグ、完璧なコンボが決まった。この俺が反応すらできないほど鮮やかな手口だった。
「これで彼女達とはおなじね、」
少し顔が赤いが朝日のせいだろうか。それとも寝ぼけていて、目が変なのだろうか多分まだ寝ぼけてるな。俺はハニーと二人で歩いて学校へ行くが、いつもとは違いどこかぎこちない、いつも通り目隠し将棋をするが普段ならしないミスを連発し合う、この日初めて彼女に金星を獲得した。
昼休み。ボンと二人で話しながら相変わらず豪華な弁当を食べていると、俺が昨日の夜にあの後ジンとイチャついたのも、今朝ハニーとキスをしてからハグをしたこともがなぜかバレた、なぜだ。女の勘というやつか、怖すぎるだろ探偵よりも洞察力があるのではないだろうか、少年探偵顔負けの推理の後に、ずいぶん早いんだね、手を出すのがさ。と笑顔で言われたが、可愛いとは思えずどこか怖かった。その後は後ろからボンを抱きしめて肩に俺の顔を置きながらアーンをする羽目になった。ちなみ俺もしてもらった。素直に嬉しかったし最高だった。特に背中に当たる感覚と肩にかかる息、耳元から聞こえる可愛い声。先人の方ありがとう。この世にアーンやバックハグなどの文化を作ってくれて、胸がゴリラにドラミングされたのかという程痛いが、嫌ではない。むしろこのご褒美にこの程度の罰なら釣り合ってないので、もっと頼みたい。それこそ彼女とこのままずっとでも良いし、他のハニーやジンとも出来ることならやりたい。
恋愛遊戯 怠惰なカメ @turt1e
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