第2話 光の中毒、闇の孤独

ここ10ヶ月、僕は特別な闇の中にいる。この闇には、一筋の光が見えている。だが、その光がどれほど近いのか遠いのか、僕には分からない。ただ確かなのは、この10ヶ月間その光に手を伸ばし続けているのに、いまだ届かないということだけだ。


一度、光に手が届きそうな感覚を覚えたことがある。それでも掴めなかった。その瞬間の期待と挫折の距離感は、最初はまるで初めてジェットコースターに乗る子供のように僕をワクワクさせた。しかし、今ではそのワクワクも色あせ、漠然とした焦りだけが残っている。


僕には、どうやら中毒や依存の気質があるようだ。小学生の頃、祖父からもらったお金をガチャガチャやゲームにすべて費やしてしまった記憶がある。今でもその傾向は変わらない。20歳になった今、タバコ、パチンコ、女、大麻……様々なものに手を出しては、やめようと思いながら成功した試しがない。


その中で特に僕を翻弄するのは、「女」という存在だ。同じ言葉を話し、感情を持ち、時に突拍子もない行動をとる。その存在自体が僕を狂わせ、同時に求めさせる。そしてその矛盾が、僕をさらに追い詰めていく。


この10ヶ月間、僕は光を追い続けてきた。その光が手に届かないまま消えてしまうことが、僕の最も恐れることだ。その光が消えたとき、僕はまた別のものに依存し、中毒に陥るだろう。そしてそれは、光のない闇の始まりだ。

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恋愛という孤独との戦い だぶるばにら @yakepati

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