(仮)お!まつり!

ユニ

第1話

どっか、とおくの、見知らぬ部屋


シュー・・・

蒸気?薄く軽い煙を漂わせながら、いきなりそこに現れた120リッター冷蔵庫を寝かせたくらいの大きさの玉子?

ごろごろと転がりはじめ、玉子に唯一の出っ張りが壁にぶつかり、、、玉子?が二つに割れた。

濃い煙に包まれ、人型の影は立ち上がる



ーーーーーーーーーーーーーーー



小竹マサシは悩んでいた。

このままでいーのかなーーーー?って。

事務所の近くのいつもの古めかしいタバコを吸える喫茶店でコーヒーを飲み、タバコを吹かしながら1人で。

ちな、マサシの事務所の者達か、その関係者達、商店街の者達、以外の客は寄り付かない喫茶店。


からんからん・・

ふと目線を入り口にやるマサシ

知らん顔。

一見さんか、、


知らん者は、この喫茶店に小一時間も滞在しない。出入りする事務所の者達の風体に恐れをなし、二度と来なくなるのだ。なので知らん者には興味を持たないマサシ。ちな、マサシは角刈りでプーマもどきの万能スーツ(ジャージ)。


マサシの隣のブースに座り、「ホット・・と、クラブサンド」と注文する一見さん。

その注文に、目線もやらずに、なかなかやるなと思うマサシ。そう、ココで食せるモノはクラブサンドだけなのだった。あとは、食うに耐えない何年モノかしらん継ぎ足しカレー、トッピングは目玉、ソーセージ、ハム、ねずみ、G、とか選べるのと選べないで勝手に入ってるのがある。

ほかのは、「今日は品切れです」と言われる。

この一見さん、運が良い。いや、「持ってる」奴なのかな?



かさこそと音を立て、ポケッチからかタバコを出しているような音。

マサシは視線を宙にやったまま、タバコの煙をぷはぁ、と浮かべる。どーしよっかなーの続きをしているのだ。


このまま使いっぱのチンピラやってても、己の実力を知っているマサシ。チキンなので暴力沙汰は怖いのだ。

なので組でうだつを上げることはまず無理、どうあがいても無理!。よーく判ってるから保証しますわ、と自分の保証をしっかりしてしまう。

かと言って、しのぎを稼いで貢献するってのも、おつむがなぁ?と。騙そうと頑張っても、逆に騙される始末なのだ。何度も経験し、己の限度を見極めたマサシ。己を知る、ってことは重要だよね?!!



「すんません、」

その声に視線を下げると、隣のブースの男。口に咥えたタバコに火はついていない。


「もうしわけないですが、火を貸してもらえませんか?」

・・

テーブルの上の100円ライターをひょいと投げる。

うまくキャッチし、火をつけた男は、ライターをマサシのテーブルの上に戻す。

「ありがとうございました」

ああ、と小さく返し、また視線を宙に浮かべるマサシ


それから、男はたまにチラと視線をマサシに。


サンドをどうにか頑張って食べ終えたらしく、

2杯めのコーヒーを注文する男。


コーヒーが来ると、マサシのテーブルにも1杯置かれる。

「よかったらどうぞ」

と男。

マサシのコーヒーカップはとうに空になって乾いていたのだ。


ん?

マサシは視線を男に。


「余計なおせっかいかもしれませんが、、、何かお困りごとが?。

・・よかったら、こんなしがないどこの馬の骨かもしれませんが、話してみてくれませんか?

いやね、全く無関係のほうがいい場合も、往々にしてあるんですよね?」

男は控えめにマサシに勧める。


あー、そうかもなぁ、、、

内部に相談しても、、、ぜってー拉致アカねーよ、アホばかりだもんなぁ、、、イイアイデアなんかあったら、即やって失敗してるだろうしなぁ、、


マサシの組、やばい様である。自分の組の力量もちゃんと判ってるようだマサシ。流石である!

まじアホしかいない?ヤバないの?



で、

これこれこう、

先が見えない俺としては・・

など、いつの間にか、気がつくことをあれこれ男に話していくマサシ。

溜池の堤に少し穴が開くと、どんどん水が出て、穴が広がってくよね?。んーな感じで。


一通り話し終えたマサシ。

己のおはずかしい人生談であった。


「で、俺ができるようなことで、なんかよさそうなこと、あるんかなぁ?って思ってた訳よ。」マサシ

「ははあ、向上心あるし、将来も考えてるんですねぇ。」男

もちろん褒めた感情を込めて言った様子なので、悪い気はしないマサシ。


・・・・・・(男)

「えっとですね、我社、、つか、私の会社なんですが、試作マシンを作り終えたところなんですよ、ちょうど今日。

、、、、で、、ですね、、、テスター、つまり機械を試験運転してくれるようなモル・・ガッツある少年か青年くらいまでの人を、さがそっかなー?、ってちょうど街を徘徊していたところなんですよ」


モル・・ってなんだろ?


「お、会社、この近くなのか?」

「いえ、全然?、ここまで2時間はかかりましたね。」

・・・?


!!、

「、、その、2時間、ってのは、やっぱ、、、、まずいんだろうな?足が付いたら?」

さすがマサシ、チンピラやってるだけあって、ヤクザ的な能力はダメダメだが、勘だけはかなり鍛えられている様子である。かなりの失敗談があってのスキルだろう!


「ははあ、さすがですね!。そういった勘も重要な必要スキルの一部ですよ。」

さすが、と言われるのは悪い気はしないわけで・・


「機械、、見ちゃいます?、我社、まっとうな会社ですよ?登記してますし、顧客にトヨタとかパナソニックとかいますし。見るだけ見て、条件話して、もし気に入ったら試験マシンオペレーターになっていただければいいだけですし?」

ドッカで聞いたような売り込み文句だなー、と一瞬思ったマサシ。


「・・・ちなみに、テスター、どこをどう、探そうって思ってたわけ?」

「あー、そういんじゃないですね、そう、こう・・インスピレーションの赴くまま?、ほらよく”呼ばれた”とかあるでしょう?」


(呼ばれる、は、違うんじゃね?、なんかホラーだろ?それ・・)マサシ

「うん、そういう方向なんですね。じゃ、機械もそういう方向のヤツなんですね。、、いいお話ですけど、今回はみあws

「ちょっとまったぁああ!!、ちまいまっしゅ!!そんなんじゃありません!私がこんなんなだけでっつ!!わがすあの技術者たちは超!優秀です!!、そこらの技術者達なんざぁ話もついていけませんぜっつ!!」


(・・やっぱやばいんじゃね?、ふつーの技術者が敬遠する、って方向だよな、これ)

さすがにマサシでもそうわかった。


「・・・案ずるより見るがやすし(横山)とイイますよね?」

男はポケットから小さな笛を出して頬を膨らませ思い切り吹く

すかーーーーーーーーーー!!

すかーーーーーーーーーーー!!

すかすかすかーーーーーーーーーーーー!!


ふう、、

「今車を呼びましたから?」男


あっけに取られてるマサシを横目に、立ち上がりカウンターに札を出して2人分で、釣りはいいから。と男。

何気にチラと見ると万札。コーヒー数杯+サンド、で、万札、で、釣りいらねーよ?


一瞬で我に返り、

「ま、見るだけ見てみるか・・」マサシ




助手席に犬が乗ってる黒塗りの車の後席に乗った男とマサシは走り去る。


「ちなみに、この笛は犬笛で、犬が聴こえたらはしゃぐんで、そしたら運転手が犬の言う方向に車を走らせ、私を迎えに来るのです。犬とセットで”お迎え笛セット”として結構売れてるんですよ?」男



ーーーーーーーー



・・・・・・・・何?

「えっと、、機械の運転者、、ってったよね?」

マサシはその機械の塊を指さしながら、顔は男に向かって言った。

どう見ても、可動箇所なんか無い?タイヤもないぞ?アームみたいのも無いし、どこをどう動かすんだ??


えっへん!と胸を張ってる男

「ええ、どうですか?堂々たるマシンでしょう!」


誇るとこ、ちがうんじゃね?・・・いや、そんなところしか、無い、の??


ほら、と言いながら男は喫茶店のカウンターのよりちっさい背もたれがあるだけちょい上かな?みたいな小さいイスに座り、

あ、イス回るわ、乗り降りしやすいな?


「そう、コンパクトになった分、乗り降りとかしやすいようにこのように工夫してみたのです!」男


ほう、なかなか細かいとこもかんがえ・・・ちげーよ、つか、なんなんだよこの機械の塊、全く検討もつかねーんだけど?


カチ、と男が何かのスイッチを上げた。

マシン全体が光を帯び始める。


ほう、投光器とか、夜間照明とか、そういったのなの??


ぽちっと!、と次にでっけーボタンをオス男。男だけに・・


ぶおーーーーんぶおーーんん!!

って音が、その機械の塊全体から??

走るのか?飛ぶのか??・・爆発とかしねーよね?だいじょぶだよね?


「あっはっは!!心配ゴム様!!これは暖機運転しているのです!暖気で爆発はしません!」


・・・んじゃ、本番運転で爆発するんじゃん・・・・・(マサシ)


「違います。本格運転になると、、、」

がちゃりんこ!

男は足元の変速レバーみたいのを、左足のクラッチみたいのを踏みながら動かした。


ずごごごごごごごごごご!!

機械の音が変わった。


「これが本チャンです。0速に入っています。」

は?????

「ゼロ速です、ぜーろーー、この機械には必要なんですよ?」


・・・・・・・・まじわかんねつかっつ!!

・・・?、、あ

「おい、、俺、今まで声出してた?」マサシ

「、、、あ。そいや、口つぐんでましたね?いやーあっはっは!!」男


バシッつバシッつバシいいい!!!

男の側に居たヘルメットからつなぎ作業着まで白ずくめの技術者?が、ハリセンで、男を叩き続ける。


「またやらかしたっつ!!あんたがっつ!!いつもっつ!!!やらかすからっつ!!!


!!のところはハリセンで力いっぱい叩いているんで


「あっはっは!痛いよ横山くん!

「違いますっ!!山田勇ですっつ!!!」

「あっはっは、芸名がノックなんだよ?!」

「ねーよ芸名なんざっつ!俺は技術者だっつ!!!」



なんなんだろう、このひとたち・・・



ーーーーーーーーーーーーーー



結局、


よこ・・・山田さんは技術部の棟梁。

男はオーナー社長で、西川ツヨシ。


名を聞いたとき、「おっしっつ!!!」と叫んでしまったマサシ。


「ですよねぇ、、我が親ながら、少々残念です。」剛


よく考えたら、ぜんぜん惜しくもないし、残念でもないよね?

でも、

やっぱ、聞いた者達みな同じ反応すると思う、と思ったマサシ。


「まぁ、今の御時世、清い、より、剛い(つよい)のほうが、必要なんじゃあないですかね」

ふっはあー、と煙草の煙を吐き出しながら言うマサシ。


ノックが

「ぷ、ツヨシマサシ、イイコンビニなりそうじゃないですか!」


((あー、そうだなー))


・・・・

「いや、違うからね?まだ話まったくしてもらってないよね??コンビ結成契約なんざまだしないぞ?」


(このひともおかしい方面なのかな。しかも、まだ、とか言ってるし)ノック


いやおめーらに染まりはじめてるだけだろ?(ナレーター)



ーーーー



「いやー、ほんっと助かります!。私らが行くことはできないですからねぇ」ツヨシ

「ええ、私も興味あるんですけどね、行って見たいんですが、量産の支度しなけりゃならないんで」ノック

量産するんか?


「で、この、”異世界君”を、量産するつもり、なの?」マサシ

「「そりゃ!!」」


「・・・・売れるの?・・どこに??」

「まず政府に。あ、これは日本政府じゃなくって、中国とかインドとかアメリカとか、人口余りまくりのとこですね。1台で1000回は使えそうなので、1万台で1千万人処分できます」

処分とか言っちゃっていいの?


「でもよ、戻ってきちゃうかも?だろ?。俺みたいな精神鋼?なヤツじゃないと、あっちで成功できないんだろ?」

マサシ、なんか説得されたようだ。騙され気質は健在のようである。


「あー、まぁ、そのへんは、一遍むこうに行ったら、いろいろ試してみたくなるでしょ?一朝一夕には戻ってきませんよ、、、多分。で、政府が”1年向こうに居られたら賞金、向こうで資源見つけたら、もっと賞金”とかやったらいいんですよそんなこた。」男


「そうそう、その辺は使用側の問題ですよね。我々の技術的問題じゃない」モック


じゃ、そろそろ、

っていうことで、

マサシは腰に剣を携えてマシンのイスに座る。

起動スイッチをお仕上げ、カチッ!

でっけーボタンを押し、ボチっと!

ギアを始動位置から0速=ニュートラル。これはマサシが強く「ニュートラルだろうが!!」と抗議したので、ニュートラル呼びになった。にして、


クラッチを再度踏んで、ギアに手をかけ

「んじゃまぁ行ってくるわ」

「1速ですよ!ほかはまだダメですよ!!」ノック

「マシンをおりてはダメですよ?おりずに、様子見て安全そうだったら周囲の写真とってすぐ戻ってきてくダサいね?!」ツヨシ


空いた右の手でシュタッと簡略敬礼みたいなものして1速に入れ、繋いだ。

瞬間、マシンは消えた。



ーーーー



ざわざわざわざわ

ざわざわざわざわ


「おー、ココが異世界かぁ、、あいつが言ってたそのものだなぁ、」マサシ

周囲には欧州の昔ぃーな家々が立ち並び、マサシのマシンの降り立った場所は、石畳の通りのどまんなか。

つても、マサシの世界の、そこらの商店街の道よりちょうい広めかな?程度。


「おい、おっさん、ここ、なんて街なんだ?」マサシ

集まってきた野次馬の、一番近くのおっさんに声かける。

言葉が通じる通じないとか全く考えてないマサシ。


「え?え?ココ?そりゃぁ、ココは、、あれ?、おい、この街なんて名前だっけ?」ちょび髭おっさん

「いやだよあんた、そりゃ、うちの街、に決まってるじゃないか!」チョビの奥さん?


「うん、そか。というわけだ。」チョビ

「内野町か、なんか日本みたいだな?」マサシ

通じてるんだからいーんだろー。



あ、

「んじゃ、外野街(そとの)とか、ほかの(外野街)とかがいや(外野)街とかあるんか?」マサシ

「そらー、外の街道逝けばほかの街に着くぞ」ちょび

なるほど、野球が盛んな世界なのかな?

野球選手ひっ捕まえて連れてこようかな?



ピー!ピィーーーー!!

こらぁ!そこのぉお!!!往来のどまんなかで何しておるかああ!!邪魔だアア!!

と、なんか同じ制服来た兵士?警察?みたいなのが4−5人走ってきた。


「あ、やべ、ありがとなチョビと奥さん、んじゃまたな!」

ガコン!ギアを入れ、クラッチを繋いだ。



ーーーー



??????????????

おや?

ギアレバーを見てみる。5。

Rの位置は1の下であった。

大昔の日産のシフトパターンに似てるヤツだった。

マサシはトヨタパターンでギアを入れてしまったのだった!!


「うん、これ、確認してなかったや!」マサシ


遠くでゴジラみたいなのが、モスラみたいなのと闘ってるのが見えた。



ーーーーー



「やべーよ、降りたとこが良かったから助かったが、アイツラの間とかに降りてたらぺしゃんこだったわぁ怖いわぁ」マサシ

まぁどうぞ、とか言いながらノックが茶のおかわりを注ぐ。

ども、とか居ながらまだ乾く口に湯呑を運ぶ

ここは会社の工場の事務所。


「1からいきなり5,ですか。行けたんですねぇ。」男

「かなり負荷かかったんじゃないですかね、あとで全バラして点検しときますわ」ノック

「・・すまんね、、」マサシ


「いや、帰って来られたから良かったですけど。そうだな、緊急時用のでっけーボタンとかつけよっかな?」

「いや、現地の子供がいたずらしておしたとかしたら?」ノック

ああ、だなぁ(男)


「まぁ、気をつけますわ、そのへんは。面白かったんで、点検終わったらまたどっか行って来ますわ、今度は2速発進してみたいな」マサシ

「「・・・・・」」顔を見合わす

「まぁ、点検して問題なければ大丈夫でしょう」ノック


ーーーー


結局、

2速、猿の惑星みたいな?

3速、木、木が走り回っててキモかった。服とか着てんの、どんな意味あるんかな?

4速、空気が無かった

で、

5速はゴジ太郎とモス子の世界なので


結局、実質1速しか使い物にならないことが判明した。


「でさ、俺思ったのよ。あんたら、実際に行ってみてないでしょ?」マサシ

・・・・・・「「ほぼ、、面目ござらぬ!」」

正直者に追い込みかけられないマサシ。どうしてチンピラつかヤクザなんぞやってるんだ?


でも、マサシの組の連中、組長でさえ、マサシみたいな者であった。くみちょー、3代目。口癖は「気質になりたい」

頭が頑張ってるんで、どうにか周囲の暴力団に飲み込まれずに済んでるようである。

ちな、今の組長は幼少の頃から今の頭に育てられた。でもこんな。

だから頭が責任感じて一層頑張ってる感じ?還暦過ぎてる歳だけども。


・・・・あのさ

マサシが今までと違った感じで話し出すので、あれ?と思って真面目に聞く態度になる2人。


「俺一人でってのは、なんもならんかも?って思うんだよね。

でもさ、俺んとこの皆で、ってんだったら、あの世界でもどうにかなっちゃうかも?


もちろん、行き来できないとこっちの縄張り取られちゃうとさ、うちんとこの治安がすごく悪くなっちゃうんで、放り出すってことできないわけよ。ウチを囲んでる桜田組と信濃会はエゲツねぇからな。うちんとこの市井のみなさんがうちに好意的なのは、そんなだからなんよ。放り出せんでしょ?

で、

どうよ?あっちで良い人材見つけたら、こっちに連れてこれるの?」

リクルーターマサシ?!!


ツヨシがノックを見る。

「まぁ、無理という理由は無いでしょうね。もちろんやってみなければわからない、ってことは当然ですよ?。」ノック


あ、んじゃ俺は?と、ノックとツヨシを見るマサシ

「いやいやいや!私は一度1速で行ってますから!数秒滞在して戻ってきちゃったけど!」ノック


そうなの?ふーん???

「あ、んじゃ、あの町中に降りたの?」

「へ?まちなか?・・いや、なんかホコリぽい馬車がやっとすれ違えるくらいの街道?のどまんなかに」ノック

「馬車たちを渋滞させてしまってね、速攻で戻りましたよ」と続けたノック


なんか、あの機械、ひと目を集めるどまんなかが好きなのかな?(マサシ)


マシンの席を増やすことはノックが請け負ってくれた。

「1から5へ行っても問題無いんで、最大5人くらいは一度にイケるんじゃないですかね?やってみなければわからないですけども!」ノック

まぁ、最初は俺とノックとツヨシでやってみるか、と思ったマサシ。




で、頭は老体なので、密かに組長(30歳そこそこ)に話して、2人で、ということになった。

複数実験は、席が増え6人乗りになったとき、その場でツヨシとノックの腕をねじりあげて強制的に載せて1速で行ってみた。同じ場所だった。で、またチョビがいたんで、ツヨシとノックを紹介して、また兵隊みたいんが来たんで「またな!」って、今度はちゃんどRに入れて戻ってきた。


戻ってきてから会議。

1)目立つ場所のどまんなかに着地って、どーにかならんの?

2)マシンに車輪付けて移動とかできねーの?

だ。

1は、どーしてそーなったのかわからんので、そのうちに・・。

なので、応急的にでっけー金属の台車作って、マシンをその上に固定した。

マサシが1人で押しても動く。マシン自体は200キロくらいだというのでバイクの大型程度。急坂や泥道とか以外ならイケるか?一応、タイヤは太いモノに入れ替えてもらった。



組長と乗る前に、2人 で押してみた。2人だったら余裕である。でも、、

「方向転換できないよね?」


数時間かけて、前輪を、ほら、市場にある台車?前の車軸に取っ手あって、それで引張、方向転換できるやつ。

あーんな感じにしてもらった。

組長に引っ張ってもらってマサシが押したら、うまい具合に行くように成った。


「なんか、どんどんかっこ悪くなってってる」byツヨシ(社長)

ツヨシは感覚的な生き物なのだ。


「まぁまぁ、そのうちに、そうさね、量産品にはカウルを付けてかっこよくしますから!」ノック

ノックは社長(ツヨシ)の操縦は上手いようだ。ツヨシは喜んでいた。あーんな感じもいいな、いや、ドカッティ900ssのロケットカウルみたいのもいい、とか自分会議始めるツヨシ。


この、、印刷機?NCマシン?みたいなのに、SSのカウルは無理だろ、と思うマサシとノック。


グラスファイバーのなんかで覆っても、小屋みたいになるか、でっけー玉子みたいになるか、だけである。



「んじゃ、行ってきます」マサシ

手を振る組長。

手を振り返すノックとツヨシ。



この会社って、ツヨシとノック以外いないのかな?

と頭の片隅で思うマサシ。



ーーーー



「いやー、異世界からですか!!いいですねぇそういうの!」ちょび

((・・・・・))


「・・・俺らみたいの、多いの?」マサシ

「え?いや、まだ聞いたことないですよ?」ちょび

は???・・チョビをちょっと理解できないマサシと組長


「なんか、こう、アレですよねぇ、いいですよね!」ちょび

((あ、こういうやつなんだ!!))マサシ、組長



ここはちょびの家、というか、店の倉庫の奥の事務所。マシンは倉庫に格納した。

ちょびは商会をやってるそうな。でも、マサシとの2度めの偶然の出会いのあと、日がな一日中あそこらへんでうろうろしていたらしい。店は奥さんと従業員達にまかせて。

「いや、嫁のほうが、しっかりしてましてね」byちょび


で、念願かなってまたマサシに会えたわけである。


それから、チョビのお店も見せてもらった。

一言で言うと、生き物以外何でもある。かな?ってところ。


「あ、薬が見当たらないな?」組長

マサシはそういうところは気が付かない。必要になった時に気にするだけだから。


「く・す、ろ?ですか?」ちょぼ

「く、す、り、です。薬。病気とか治すもの」組長

??

これかな?

とつぶやきつつ、棚からなんか巻紙を取り出すちょび。ちっこい巻紙で、刻みたばこを巻く紙くらいのをくるくるってしたやつ。


??

手にとって見る組長。

匂いかぐ、??

「いやですね、開いてみてくださいよぉ」ちょび


くるくるりん、と逆に巻いてから開く、と

「「おおおお!!魔法陣?」」組長、手元を覗きこんでいたマサシ。

「ええ、これは体調を元に戻すヤツですね」チョビ


ーーーー


なんのことは無い、魔法のある世界であった。

で、

組長大興奮!!

なんからのべーらのべーうるさい。

なんかの名前だろうけど、そういった妖怪みたいな類のなにかがいるのだろうか?


「くっつ、、、画質の良いカメラ持ってくれば、、、俺としたことが、、」

OTZ、←こーんなんなって悔しがってる組長。


すっくと立ち上がり

「ま、スマホでいいか」く


立ち直りが早いのはいつものことであるので、とても助かる。


これから、そのらのべーとか言うものを探しにいくのかな、いやだな、めんどくせぇ。

やっぱ頭にすればよかったかなぁ、、でもショック死されちゃうのも嫌だしなぁ、、人材いねーようちの組。


などとマサシが困っていると、

チョビがお店に呼びに来た。


ちょびと奥さんと4人で通りを少し歩き、品の良さそうな、、、レストラン?に入る。

俺らが店を見回っている間に、予約していた様子。席が用意されていた。


で、座って程なく野菜やら生肉が載った皿やら、

(おい俺生肉苦手だぞ?)く

(へぇ、俺もっす、あたったらやだなぁ)ま

((・・・・))


で、コンロが来てテーブルの真ん中に。

コンロに、あのちっさい巻物が放り込まれ、火が付いた。

上に鉄鍋がのせられた。

色の付いた液体が注がれ、、


「「鍋??」」マサシ、組長

「ええ!すこす寒くなってきましたからね!」ちょ

「今の季節は山羊鹿が美味しいですからね!外の季節だと馬鹿しかないけど、今だから特別!!もう一年中この季節を待ちわびよ!」ちょ奥


山羊鹿、馬鹿・・・・

((なんだろう?この世界?))マサシ&組長



結局、スゲーうまかった。

野菜もうまかった。

ワインみたいのも、違った飲み物だと思うと、すげーうまかった。


うまいうまいを連発していると、

「マサシさん達の世界の食事環境って、可哀想な方なんですか?」

と奥に訊かれてしまった。


「どうなんだ?」組長

「え?俺んちふつーの家だったんで、ふつー、、つか、ここまで美味いものなんか到底食えないですよ」マサシ

「いや、俺だってだな、、まぁ、刺し身とか海で食えばまぁそれなりに美味いが、あってもその程度だよなぁ?」組長

だからしらんがな(マサシ)


「つーことで、こちらの世界のが、美味いみたいですねぇ。俺は断然こっち押しですわ」マサシ

チョビと奥さんはホルホルと大層喜んでいる。

褒める時は褒める、ってのはやっぱ必要なんだなぁ。



で、控え?というか、てーるーむ?、タバコ吸って茶を飲む部屋があるので、食後はそっちに移動するのだそう。


移動後

マサシと組長はコーヒーみたいなやつ。

ちょびはちょっとした酒。

奥は紅茶っぽいの。

それとちょっとした焼き菓子みたいなのが出てきた。


小3時間ほど話した。



チョビが間に入り、そこのレストランの支店を組の事務所の側に。

組の者達の半数を(10人ほど)を、チョビの商会の丁稚に1年ほど。

阿呆でも1年あれば、こっちがどうなのか?くらいわかり始めるだろう、ということで。


ちょびも組の事務所を利用して居場所確保。

ちょびの商会は奥さんが「まかせろ!」と太鼓判を押していた。チョビはフリーになったわけ。


ーーーー


「「あ」」


俺達がチョビを載せ元の世界に戻った時の、ちょびとツヨシの第一声である。


「「おめぇ!!」」

第二声である。



「「・・・・・・・」」

((なんか、ナレーションムカつくんだけど?))ちょび+ツヨシ


ーーーー


工場の事務所でじっくり話し合ったところ、

社長はあの異世界からこっち、つまりマサシの世界に来て久しいと。


なんか魔法で来たらしいが、たまたま使った魔法を間違えてこうなった、とのこと。

なので、戻ろうかどうしようか、とか考えてた時に、

「行き来できればおもしれーんじゃね?誰でもが行き来!!!」

とひらめいたそうな。


で、

魔法で金(きん)を生成し、会社作って、サーチ魔法で面白そうな技術者探して札束で頬を叩いて引き込み、

ようやく第一段階が成就された、今ココ。

だという。


ちょびとツヨシは幼馴染。

あまし良くない方の幼馴染だそうだ。

「ツンデレ同志って感じに思えますね」byノック

ノックの目は確かなようだな。


それを聞いた2人

頬染めるなよきめぇ・・


「あれ?んじゃチョビさんも魔法使えるの?」マサシ

「うんにゃ、こいつは頭がキレる。そっちの方にもキレるときもあるから要注意!。」ツヨシ

いつの間にかチョビさんで通用しているようである。ツヨシも日本名だし、本名あまし意味ないん?向こうじゃ。


「・・まぁ、な。アイデアとか出すの好きだ。けど、ルーチンワークになると、、、そこはかかぁがやってくれるから」ちょび


なんか、2人揃ったら、なに?昔の人格?が出てきた??


「あ、そうなってる?」ツヨシ(社長)

「うん、もろ」マサシ


・・・・まいっかぁ

とつぶやく社長(ツヨシ)


そんじゃ会議はしめよっかあ!

と、組長が仕切り始める。

いろいろやりたいこと、あるんかな?


で、

3日3夜、

もちろん夜は事務所におふとん数枚引いてごろ寝。

風呂はちょっと遠くだが、銭湯がある。

メシは中華とか出前頼んだ。


結果

・こっちに向こうのレストラン(組の敷地内=1ブロック、で一番遠くに。抗争とかもしあったら巻き添え受けないように。)

・組員で、精神が強いやつを10人ほど向こうに丁稚。主にチョビ商会に。

・向こうに組事務所(出張所)を出す。主に「何ができるか?」など、まず住んでみてそれからおいおい。

・ちょび商会は、とりあえず組事務所に間借りしてこっちの調査。でもツヨシとまんざらでも無い仲の様子なので、

「合併?でやったら?」と進言。2人とも「まぁ、」「そういうなら」とかもじもじすんな!!きもい!!




****

さて、ここまででもうお気づきだろう。タイトル、

おっさんまつり

の「お!」である。


ゼッテーウケねー!

とお思いの諸氏、まぁ、このままならそうだね?


なので

マシンに5速まであるのだよ?(いや、最初は何も考えてなかったがw)


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