2 ー5

だって、愛らしくって、女性らしさが、身に付いてきたんだもの。

私が、目覚めるまでに、力の使い方を、覚えてくれたら合格。

それでも、貴女は、探さないといけないんて思っているかも知れないけど、あちらからやって来るわ。随分、義理人情が付いていたけど、決して、あっち系の家系じゃないから安心して。


-…“靉流”…。いえ、今は、闇亜ね。


第一楽団長“エニシア”を…。


納得させられるのか。


腕の見せ所ではあるけど、彼は、貴女が、成長するまで、手を出さないでしょうね。


-…お堅物、エニシア…。


『…今、本音が』


-…気のせいよ。


明らかに、聞かれたが、スルーをしますわ。

闇炎ったら、誰に似たのかしら。


『大方、考えている事は、解るので、敢えて、触れませんが、貴女が、こう、話をする時は、彼が、関係しているのでしょうか?』


-…関係しているわ。


『で、娘には、内緒にしているのでしょうか!曾ての父親が、女だった事を』


-…あの、姿、見られたら、ネタにされますよ。


姿形変わったとしても、闇亜は“靉流”の性格を、受け継いでいる。


曾ての父親を見たら…。


『父様が、女!僕と、同じ。うふふふっ…』


こんな感じに、想像して、餌の材料にするのを、確定にしているわ。

あの子、欲しい物があれば、父親を売る癖が出てくるの。


自分も女なのに、曾ての父親の外見をネタに、高いのを要求する所謂、交渉技を兼ね備えている実は、計算高い小悪魔なのよ。


『ね、ネタ?』


-…えぇ、ネタよ。


『じゃあ、彼の母親になったと知ったら』


闇炎は、想像したらしい。

『止めておいた方が良い』と、言ってあげたかったけど。


時、既に、遅し。


それは、想像を絶する光景が、見えるでしょうね。

闇亜は、きっと、今から、垣間見るわ。

自分の前世の趣味は、オペラ鑑賞だけじゃなかった事を。




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