私がWeb小説を読み始めの頃に出会った作品。異世界転生にロマンスとミステリーを巧みに織り交ぜたこの物語にすっかりハマってしまい、ずっと追っていました。
主人公の二宮あかりは現世でロマンス詐欺に合い、絶望して自ら命を絶ちます。が、目覚めるとそこは異世界。あかりは「セレスタ・クルール」となり、5歳の娘アリシアと共に新しい人生を歩むことになります。ところが転生前のセレスタはなんと何者かに殺害されており、事件の真相を追い求めることが物語の主軸になります。
また転生したセレスタ(あかり)は過去の自分と向き合い、娘アリシアを守り育てることを決意します。無邪気で愛らしいアリシアは、セレスタにとって希望そのもの。セレスタの母性と強さ、親子の絆といったテーマもまた、物語を支える軸となっています。アリシアの兄フィドルや宝石店の主人カレル・クラマルスといったキャラクターの存在も、物語に面白みを与えています。登場人物それぞれの個性が際立っており、一人ひとりに感情移入せずにはいられません。
「セレスタ・クルールが殺された理由」の真相が少しずつ明らかになる過程はミステリーとして非常にスリリング。それぞれのキャラクターが抱える秘密や葛藤が丁寧に描かれており、謎解きを楽しみながら感情移入できるようになっています。「赦し」や「再生」といった普遍的なテーマも描かれ、人間関係や過去との向き合い方について深く考えさせられます。
文章も非常に読みやすく、異世界の風景やキャラクターたちの心情が鮮明に伝わってきて、まるでその場にいるかのような没入感を味わえます。
この作品は異世界転生要素を備えた人間ドラマとして、非常に完成度の高い物語です。一つひとつの謎が解き明かされるたびに驚きと感動があり、次へ次へと読み進めてしまう魅力があります。
異世界転生ロマンスが好きな方はもちろん、ミステリーや人間ドラマを重視する方にもぜひおすすめしたい作品です。この物語はきっと、多くの人々の心に残ることでしょう。
ロマンス詐欺に騙され、お金もなくなり、トラックに轢かれてしまった彼女は、気がつくと異世界で子持ちになっており、しかも詐欺を仕掛けたアンドリューそっくりの男がいた。
彼の名前はフィドル・クルール。なんと彼女の兄であった。
彼女はセレスタという美女に生まれ変わっていた。だが16の時に家を出てから兄とは会わず、娘・アリシアを連れてやって来たという。
「わたし、決めたわ。あなたを、この世界で一番幸せな、素敵なお姫様にしてみせるわ……!」
母親に愛されなかった記憶を持つ彼女は、アリシアを幸せにすると誓う。
しかし、彼女にはある謎が残っていた。――アリシアを兄の元へ連れて来た時、自分は死にかけていたのだ。
セレスタはアリシアの様子から、アリシアの父親に殺されかけたのではないかと目星をつける。
だがセレスタは、男を取っかえ引っ変えして国王の怒りを買った「嫌われ悪女」だった。
「あんたも災難だな。よりによって、セレスタ・クルールみたいな女に『転生』してしまうとは……」
そう言ったのは、宝石店の店主カレル・クラマルス。
なんとセレスタは既に死んでいて、彼女は甦させられた時に世界を超えて喚ばれしまったのだという。
果たして、彼に蘇りの依頼をしたのは何者なのか。
そしてセレスタは、どんな人間だったのか。
噂と悪意、そして愛に翻弄されながらも、愛する娘のために立ち上がり、少しずつ信頼を獲得していったセレスタ。
ところが五歳のアリシアに、『運命の相手』と求婚を迫る王太子が現れたことから、少しずつ謎が明らかになっていく。
兄妹愛以上の態度で接するフィドル、ぶっきらぼうだが転生したセレスタをそれとなく助けるカレル、そしてペンダントの肖像画の男性。
セレスタを殺した犯人、そしてセレスタの『運命の人』は誰なのか。
衝撃の真実が明らかになる物語です!
この物語は前世で報われない人生を送った女性が、生前悪女として名を馳せたセレスタの身体に転生してしまう物語。
しかもセレスタには可愛すぎる娘も居て……
元のセレスタの記憶がないために、彼女の悪評にうんざりする日々。心ない言葉に傷つくこともあるけれど、優しい方々に助けてもらいながら生活をしていきます。
セレスタには一体何があったのか。
彼女はどんな人生を送ってきたのか。
これから自分はどう歩んでいくべきなのか。
慣れない身体で娘と共に生きていくために、日々奮闘しながら歩いていく。
セレスタの過去を全て知った時、真実の愛について分かる気がします。
どうぞ真実の愛を皆様も見つけてみませんか?おすすめです!