第2話 殺人鬼

ジェフは試しに少女の焼け焦げた両足を切断し、義足をつけようとしていた。


ところが少女の両足を切断すると、何事もなかったかのように少女の足は再生し、歩けるようになった。


ジェフは少女には高い再生能力があるのではと踏み、試しに手首を切り落としたが、出血は瞬く間に止まり、すぐに手首も再生した。


その後もジェフは銃やチェーンソー、鎌やナタなどで手当り次第攻撃したが、少女にはダメージは入っていない様子だった。


ジェフはその様子を見て、何かを企み少女を仕事へと連れて行くことにした。


手錠を外してみても、少女はピクリとも言わず、ただジェフの目をじっと見ていた。

ジェフはそんな少女の様子を見て


「そんな白けた顔するなよ、もっと笑顔でいろ。そのほうがいい。」


そう言い、クマの血を少女の口元に自分と同じように笑顔に見えるように塗りたくった。


ジェフが満足そうににやけると、少女と共に隠れ家を出た。




ーときは経ちー

少女はすっかり成長し、今や負け知らずの暴れ馬として、知らぬものは居ないほどに力をつけたのだ。


容姿のすっかり変わり、黄色のメッシュが入っていた髪の毛は今やピンク、赤のグラデーションも入り、黒髪が映えている。片目を隠すような髪型に大きな緑の瞳と血のように真っ赤な瞳孔。

ジェフと同じ白いパーカーにキュロットを履いて、動きやすいようなブーツを履いている。


武器を持たずに体を変形させ、自身を武器とする。これが彼女のやり方である…


ネットの世界にもいわゆる裏の世界が存在し、表の世界に露出している狭間の世界検索してはいけない言葉の世界を、彼女は操っているのだ。


ジェフが人を殺すよう育て上げたせいか、彼女もまた、殺しを生業としている。


彼女は今や、ジェフがあだ名として読んでいた「NG」という名で恐れられている。


そんな彼女の悪行を止めようと奮闘している1人のGoogleの新米少女がいた。

NGの自由勝手気ままな虐殺を止めて、不当な扱いから抜け出し昇進したいのいうのがGoogleという少女の願いであり目標で会った。


NGは一見、突発的に虐殺を繰り返しているように見えて、実は一件一件、目的があるようだということに気づいたGoogle少女はNGのあとをこっそりとついてゆくことにした。


そのうちにNGは怪しげな入り口に入って行った。

あとを追うと、入口には

「優しい世界」とも「野菜生活」とも読める、クレヨンのようなもので、子供が書いたような看板が建てられていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

NG〜 ネット住人 稲荷 和風 @TYESIYAKTUNE1425

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画