繊細な心理描写に、きっとあなたも泣きたくなる。
- ★★★ Excellent!!!
期待を裏切らないストーリー展開に、善良で心優しい登場人物。そして、キャラクターに寄り添った繊細な心理描写。さらには地の文まで巧みで、読んでいて目の前に情景が浮かぶようです。読む人を選ばない、切なさと温かさが混じりあった、王道の恋愛ストーリーだと思います。
本作のタイトルは「忘れたいひと」ですが、忘れたい人、というのはすなわち忘れられない人のことですよね。どうしても忘れられないから、忘れたいと思うのであって、その相手がいかに大切な人であるかという証明になり得るのではないでしょうか。それを念頭に本作を読んでみると、秀逸なタイトルだな、と考えさせられます。
あなたには忘れたい人がいますか? その人は本当に忘れてしまってもいい人ですか? この物語はそんなあなたに、過去の恋愛に向き合うきっかけをくれるはずです。是非読んでみてください!