第2話 優しくない男
俺の友人である山田遥斗のことが好きだと部長にいわれた。
そしてもう1人の友人である早島
俺は祐介にいやだったことをことばにしていく。
部長のことを好きだったこと部長に恋愛相談をされたことを涙で顔がぐちゃぐちゃになりながら口にしていく。
「そうかうんつらかったな」
ずっと相づちをうってくれていてたまに頭を撫でてくれて気持ちが落ち着いていく。
落ち着いてさあ前へ進もう。
そうおもっていたときにこんなことをいわれた。
「ねえ失恋したならさぼくにしない?」
「なんの話だ?」
「ああそっかこの見た目じゃわからないよね」
服の中に手をつっこむ。
「……いやおいまてなにをやってるんだ」
「取り出そうとおもって」
「なにをだよ」
「さらしを」
「ふうんそっか……なぜにさらしなんて巻いてるんだ」
「だってそうしないとバレるから」
「なにがだれに」
「あなたに女だと」
「女?」
一周ぐらい女ということばが頭の中を回っていく。
「そっか女なんだでもさ信じられないんだけど」
「そうだよねだからはい」
そういって服から長い白い布を取りだす。
それがさらしであることはなんとなくわかった。
さらしを取り出したあと服が膨れあがっていた。
さらしでお胸を潰していたのだろう。
マジか確実に女性じゃん。
でもさ女性だとバラす方法がさらしを取り出すだとはおもわないよ。
そんなことあるんだ。
「なあぼくじゃだめなのか」
「え?」
「ぼくはきみが好きだだからきみの彼女にしてくれないか?」
「……ちょっと待ってくれ色々と気になることがあるんだがそこから質問をしていいか」
「うんいいよ」
「それじゃあなんで男装をしていたんだ」
「それはきみに近づきたかったから」
「でも女性として近づけばよかったじゃん」
「それはできないよだってきみは部長のことが好きだったから邪魔になるだろう」
「いや邪魔になんて」
「でも今のきみはもうだれも好きじゃないだろならぼくが彼女になってもいいはずだ」
「よくわからねえ」
「そうか……うんこちらこそすまない」
そういって去ろうとする祐介の手をつかむ。
このままだとなんとなく俺たちの関係がおわりそうだったから
「ちょっと待ってくれ」
「うん?」
「気持ちの整理はついていないきみが女性であることとかそれにやっぱり部長への気持ちも残っている」
俺は少し間を空けてこう口にする。
「だから俺が答えをだせるまで待っていてくれないか」
うんふつうに優柔不断で情けねえ答えだな。
告白をしていないのになぜかふられた俺はイケメン女子と付き合う 虫の知らせ @musino
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