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2024年12月1日 09:06
「あたしは魔女にはならない:1」から一気に読ませていただきました。室内の描写や亡霊たる青磁さんの死体の描写等、細かに書かれているのでドラマを見ているような感覚で脳内映像が浮かんでいきました。鏡が並ぶ廊下の描写なども引き込まれます。息子さんを亡くした陶子さんの心情が、情景描写に反映されているような感じが素敵だなと思いました。青磁さんがなぜ亡くなったのか、アイカワさんは何者なのか、それがじわじわとテンポよく明かされていくのでとても楽しく読ませていただきました。なぜ彼女が、魔女にはなれなかった、と言ったのか。読み進めていくうちに理解していって、『思春期の亡骸』という表現に納得しました(この表現好きです)。人間関係を円滑にするための理想の自分、というのは多分誰しも想像したことがあると思います。憧れや思いが届かない苦しさも身近な感情で、だからこそ、このあたりの彼女をとても人間らしく感じました。最後、青磁さんが亡くなってから経過した時の流れが庭に現れていて、陶子さんが彼の死をようやく受け止められるようになったのかなと思うとしんみりしました。なぜアイカワさんと陶子さんが出会わなければこの結末に至れなかったのか。考えていたのですが…。「妄執」が成仏を妨げる執念と考えると、陶子さんが見続けていた青磁さんの亡霊は「魔女」たる陶子さんが『成仏させてやることの出来なかった青磁さんの姿』。そして、青磁さんの生き様に惚れて「彼を己の人間性に取り入れていったアイカワさん自身」もその妄執の1つ。アイカワさんと陶子さん、2人ともの気持ちが晴れなければ、青磁さんは成仏出来なかったのかなと解釈しました。タイトルの、あたしは魔女にはならない、は青磁さんに囚われていた気持ちから解放され、迷いなく進んで行けるようになったアイカワさんの気持ちなのかなと思いつつ…。諸々、的外れでしたらすみません!現実と不思議な雰囲気が混ざりあった独特のお話で、色々と考えられて楽しかったです!水槽学の方もまた時間がある時に読みに伺いたいです、素敵なお話をありがとうございます!
作者からの返信
感想ありがとうございます!すごく嬉しいです。読み進めていくうちに解っていくような構成になるよう工夫したのでそう言っていただけて感無量です……!庭の描写はわたしも気に入っているのでそう言っていただけると嬉しいです。『なぜアイカワさんと陶子さんが出会わなければこの結末に至れなかったのか』という視点がすごく新鮮でした!わたしとしてはすごくこの解釈も素敵だな…と思いました。水槽学では直接何かが明かされるということはありませんが、彼らのことを考える一助になる話かなと思います。読んでいただけてとてもうれしいです!ありがとうございます!
「あたしは魔女にはならない:1」から一気に読ませていただきました。
室内の描写や亡霊たる青磁さんの死体の描写等、細かに書かれているのでドラマを見ているような感覚で脳内映像が浮かんでいきました。鏡が並ぶ廊下の描写なども引き込まれます。息子さんを亡くした陶子さんの心情が、情景描写に反映されているような感じが素敵だなと思いました。
青磁さんがなぜ亡くなったのか、アイカワさんは何者なのか、それがじわじわとテンポよく明かされていくのでとても楽しく読ませていただきました。
なぜ彼女が、魔女にはなれなかった、と言ったのか。読み進めていくうちに理解していって、『思春期の亡骸』という表現に納得しました(この表現好きです)。
人間関係を円滑にするための理想の自分、というのは多分誰しも想像したことがあると思います。憧れや思いが届かない苦しさも身近な感情で、だからこそ、このあたりの彼女をとても人間らしく感じました。
最後、青磁さんが亡くなってから経過した時の流れが庭に現れていて、陶子さんが彼の死をようやく受け止められるようになったのかなと思うとしんみりしました。
なぜアイカワさんと陶子さんが出会わなければこの結末に至れなかったのか。考えていたのですが…。
「妄執」が成仏を妨げる執念と考えると、陶子さんが見続けていた青磁さんの亡霊は「魔女」たる陶子さんが『成仏させてやることの出来なかった青磁さんの姿』。
そして、青磁さんの生き様に惚れて「彼を己の人間性に取り入れていったアイカワさん自身」もその妄執の1つ。アイカワさんと陶子さん、2人ともの気持ちが晴れなければ、青磁さんは成仏出来なかったのかなと解釈しました。
タイトルの、あたしは魔女にはならない、は青磁さんに囚われていた気持ちから解放され、迷いなく進んで行けるようになったアイカワさんの気持ちなのかなと思いつつ…。
諸々、的外れでしたらすみません!現実と不思議な雰囲気が混ざりあった独特のお話で、色々と考えられて楽しかったです!
水槽学の方もまた時間がある時に読みに伺いたいです、素敵なお話をありがとうございます!
作者からの返信
感想ありがとうございます!
すごく嬉しいです。
読み進めていくうちに解っていくような構成になるよう工夫したのでそう言っていただけて感無量です……!
庭の描写はわたしも気に入っているのでそう言っていただけると嬉しいです。
『なぜアイカワさんと陶子さんが出会わなければこの結末に至れなかったのか』
という視点がすごく新鮮でした!わたしとしてはすごくこの解釈も素敵だな…と思いました。
水槽学では直接何かが明かされるということはありませんが、彼らのことを考える一助になる話かなと思います。
読んでいただけてとてもうれしいです!ありがとうございます!