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  • 水槽学:4への応援コメント

    入相さんの書く人物や地の文を見ていると、とてもリアリティがあって、小学生の頃そんなことがあったな…と読み手も感じられることでスルッと物語に引き込まれていくので読みやすい…。『ぼく』からこのお話を目の前で語り聞かせてもらっているような気持ちになりながら読んでいました。

    青磁さんから見たアイカワさんのことを知ることが出来るのは嬉しいですね…!
    それでも『あの子』でしかないのがなんとなく切ないなと思いつつ、アイカワさんとのメダカについての掛け合いが、彼にとっての救いになっていたのが素敵だなと思いました。メダカを放すシーンでの、2人のやりとりが抜群に良い…好きです。
    そして『あの子』としか認識していなくても、メダカが死んでしまったあと、誰のことよりも彼女のことを気にしているのが良いなと思いました。

    タイムカプセルも気になる…となりながら、青磁さんは二十五歳になるまえに亡くなっているのを思い出すと切ないですね。アイカワさんが数年後開封しにいったりするのかな…と色々考えてしまいました。

    水槽学一気に読ませていただきまして、『午後三時を共有したことがなかった。』『ぼくの幼さの標本だ。』あたりの表現がとても好きだなと思ったのですが、
    前者は分かりやすい表現でありながらもグッと刺さる良さを感じられて…、
    後者は水槽学という作品を読み進めたからこその、分かりやすくもグッとくる魅力のある一文だなと思いました…、いえ魅力を語り尽くすには私の語彙力が足りないのですがとにかく好きです((

    あたしは魔女にはならない、の初めから読み返したくなる構成になっていて、どちらもとても楽しかったです!!

    作者からの返信

    最後まで読んでいただきありがとうございます!すごく嬉しいです……!

    描写についてはリアリティというか、本当にあったように語ることを意識しているので、そういっていただけると非常にありがたいです。

    個人的に、読了したあともう一度頭から読みたくなる話を目指しているのでそう言っていただけて光栄です……!

  • 水槽学:4への応援コメント

    Xの方から伺わせていただきました!

    分かりやすいエンタメという評価の軸からはズラした私小説的な書き方をされた小説だと思います。

    そのキャラクターの年齢に合わせつつ細やかな描写と価値観というものを書かれていて、個人的にはノリ切れなかったですが、刺さる人にはキチンと刺さる作品になっているのではないかと思います。

    読ませていただきありがとうございました。

    作者からの返信

    読んでいただきありがとうございます。コメントもすごく嬉しいです。

    作風的に華やかさはないので刺さる人にキチンと刺さるということを目指しています。
    ノリが合わなかったのは個人的には残念ですが、そういう印象を持っていただけたのは嬉しいです。

    編集済
  • 「あたしは魔女にはならない:1」から一気に読ませていただきました。
    室内の描写や亡霊たる青磁さんの死体の描写等、細かに書かれているのでドラマを見ているような感覚で脳内映像が浮かんでいきました。鏡が並ぶ廊下の描写なども引き込まれます。息子さんを亡くした陶子さんの心情が、情景描写に反映されているような感じが素敵だなと思いました。

    青磁さんがなぜ亡くなったのか、アイカワさんは何者なのか、それがじわじわとテンポよく明かされていくのでとても楽しく読ませていただきました。
    なぜ彼女が、魔女にはなれなかった、と言ったのか。読み進めていくうちに理解していって、『思春期の亡骸』という表現に納得しました(この表現好きです)。
    人間関係を円滑にするための理想の自分、というのは多分誰しも想像したことがあると思います。憧れや思いが届かない苦しさも身近な感情で、だからこそ、このあたりの彼女をとても人間らしく感じました。

    最後、青磁さんが亡くなってから経過した時の流れが庭に現れていて、陶子さんが彼の死をようやく受け止められるようになったのかなと思うとしんみりしました。

    なぜアイカワさんと陶子さんが出会わなければこの結末に至れなかったのか。考えていたのですが…。

    「妄執」が成仏を妨げる執念と考えると、陶子さんが見続けていた青磁さんの亡霊は「魔女」たる陶子さんが『成仏させてやることの出来なかった青磁さんの姿』。
    そして、青磁さんの生き様に惚れて「彼を己の人間性に取り入れていったアイカワさん自身」もその妄執の1つ。アイカワさんと陶子さん、2人ともの気持ちが晴れなければ、青磁さんは成仏出来なかったのかなと解釈しました。
    タイトルの、あたしは魔女にはならない、は青磁さんに囚われていた気持ちから解放され、迷いなく進んで行けるようになったアイカワさんの気持ちなのかなと思いつつ…。

    諸々、的外れでしたらすみません!現実と不思議な雰囲気が混ざりあった独特のお話で、色々と考えられて楽しかったです!
    水槽学の方もまた時間がある時に読みに伺いたいです、素敵なお話をありがとうございます!

    作者からの返信

    感想ありがとうございます!
    すごく嬉しいです。
    読み進めていくうちに解っていくような構成になるよう工夫したのでそう言っていただけて感無量です……!
    庭の描写はわたしも気に入っているのでそう言っていただけると嬉しいです。

    『なぜアイカワさんと陶子さんが出会わなければこの結末に至れなかったのか』
    という視点がすごく新鮮でした!わたしとしてはすごくこの解釈も素敵だな…と思いました。

    水槽学では直接何かが明かされるということはありませんが、彼らのことを考える一助になる話かなと思います。

    読んでいただけてとてもうれしいです!ありがとうございます!