第4話 笠門の栗 ②

モンブラン日本一決定戦   〜パティシエ 募集要項〜


開催概要

日本全国のパティシエが自慢の「モンブラン」で競い合い、

最高峰を決定するコンテスト。

笠門の栗を使用して、美味しさ、クリエイティブな発想、そして技術を通じて、真の日本一を目指します。


募集対象

対象者:日本国内で営業しているパティスリー、および洋菓子店

部門:笠門の栗を使用したモンブラン(栗を使用したケーキ)に特化した部門

参加資格:オリジナルのモンブランを製作・販売していること


応募方法

オンラインエントリー:公式ウェブサイトの応募フォームより申請

書類提出:以下の内容をオンラインでアップロード

店舗情報(店舗名、所在地、担当者名、連絡先)

モンブランの写真(3枚以上:正面、断面、全体)

作品コンセプトと使用素材の説明


審査基準

・味覚(40%)

栗の風味、バランス、素材の活かし方

・独創性(20%)

他にはないアイデアや技術

・見た目・美しさ(20%)

視覚的な魅力、モンブランらしさ

・技術力(20%)

製菓技術、完成度


審査プロセス

一次審査:書類・写真審査によりファイナリストを選出

二次審査:実物審査(ファイナリストは指定日時に作品を提出)

最終審査:道の停笠門来場者30名+光山10P+カミーネ10P

によるポイント制


受賞特典

グランプリ(1店舗):水戸光山賞 金一封+笠門栗1年分 

「モンブラン日本一」認定証

道の停笠門にて販売契約

準グランプリ(1店舗):水戸カミーネ賞 笠門栗半年分

道の停笠門にて販売契約


注意事項

提出物は返却いたしません。

エントリー作品はオリジナルに限ります。

模倣品や違反が判明した場合、失格とします。

審査結果に関する問い合わせには応じられません。

お問合せ先

モンブラン日本一決定戦 実行委員会

公式サイト:・・@mito・・・

電話:・・・・・・・・


全国のパティシエたちへ――魅せよ情熱!

あなたの最高のモンブランで、日本一を目指してください!




「こんな感じでどう?」

ななみがカミーネにスマホの画面に映る募集要項を見せてくれる。

「か、完璧~~!」

「どれどれ、募集要項、俺にも見せてくれよ」

隣のけいらがカミーネの腕を掴んでスマホを自分の顔に寄せる。

「いで、いでで、痛ってって、けいら」

「ふ~ん、おもしれー!金一封と販売契約か」

「痛いでしょーよ!」

逆関節を取られていたカミーネが身体を回転させ逆にけいらの関節を取る。


ズデーン。

けいらが背中から床に叩きつけられる。

「いてーな、カミーネ!」

「ふん、知んねー」

けいらは数少ない男子生徒であり、

マイノリティーゆえに女性陣営に押され気味だ。


「俺も挑戦してもいいよな」

けいらの家はケーキも売っているパン屋さんだ。

「勝手にすればー」

カミーネは片目を閉じて他人行儀だ。


「てめー!ぜってー日本一になってやっからなー!」

「でも、その前にパパにこの企画を承認してもらわないと」

「あい!あぐりーーー」

けいらがあんぐりと口を開けた。

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