第8話 エピローグ

 俺はセナと呼ばれる茶髪の女と別れ、ローガとプランさんと話す。

 「がはは、そうかお前もいっぱしになったか」

 「はい、ありがとうございました」 

 今度は素直にお礼の言葉が言えた。

 「うむ、俺とプランはそろそろ元の世界に戻ろうと思う。ちょうどマジックアイテムがまたつかえるようになったのだ」 

 「え?」

 「今生の別れという奴だな。まぁお前ならなんとかなるだろう」

 「なんでですか?」 

 「つまらんからだ。俺は元の世界の王になろうと思う。ここじゃ勇者もいるしお前もいる。俺様の役目はもう終わったのだ」

 プランさんを見つめるとゆっくりと彼女は頷いた。

 「じゃあな」

 そして二人は巻物のようなものを掲げて消えてしまった。

 俺は呆然自失した。

 腰に差した銅の剣を見つめる。

 俺はチートともいえる魔力で竜すらも倒した。

 感慨深いものを感じながら決意する。

 明日家に帰ろう。

 そしてセナと一緒に俺は自分の家へと帰ってきた。

 俺の噂が届いているらしく、家にはすんなり入れた。

 メイドの三人が俺に微笑んで迎えてくれた。

 久しぶりのごちそうに俺は童心に帰り、セナを紹介した。

 セナは快く迎え入れられ、メイドとして働くことに。

 セナの母親もやとって意外に有能だったのも受け入れられた決定打になったのだろう。

 俺はメイドの三人に好意的に接してもらい、セナにはセクハラまがいのことをしたが、俺に惚れている彼女は全てを許す。

 陰の実力者として名を馳せた俺は、こうして英雄へとなったのだ。

 とある鬼畜戦士のように俺は高笑いしながら空を見上げる。

 夜空でもないのに流れ星が流れていた。

               完

 

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死にそうになった悪役豚貴族、鬼畜師匠に出会いチート魔力で陰の実力者になる。 ビートルズキン @beatleskin

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