第5話『脱出』
俺は黒子の日記をポケットに入れ
脱出する行動に移る。
牧「そういえばライターを手に入れてたな」
「これはどこで使うんだ?」
俺は暫く考え、ある場所を思い出した。
牧「食堂の暖炉だ」
俺は早速、食堂の暖炉に向かう。
牧「この場所には少し慣れたな」
俺は暖炉を良く調べてると暖炉の上に
蝋が置かれていた。
牧「もしかして、これ温めたら」
「溶けて中から何か出てくるかな」
俺はライターで暖炉に火を点ける。
すると蝋が溶けていき、中からルビーが出ててきた。
牧「ビンゴ!」
「これはルビーか、恐らくあの銅像だろうな」
俺はすぐに銅像部屋に行く。
牧「よし、ルビーを付けるか」
「カチ」
銅像にルビーを付けると何かが出てきた。
「ポロ」
牧「何だこれ?資料か、読んでみよう」
資料を読むと
青1、黄2、赤3、緑4と書いてある。
牧「また謎解きのヒントか」
「ヒントってのは分かったが、どこの事だ?」
俺は銅像部屋で3分くらい考えた。
そしてまだ詳しく調べていない
とある部屋があった事に気づく。
牧「そうだ!初めて、にこちゃんに会った部屋だ」
俺はあの時逃げる事に必死で
部屋の中を調べてなかった。
牧「すぐ近くだ、慎重に行ってみよう」
俺は銅像部屋出て
すぐ近くのにこちゃん部屋に行く。
「ガチャ」
周りを見渡すが、どうやら
にこちゃんはいないようだ。
牧「今がチャンスだ、調べよう」
俺は奥の方に歩いて行くと
そこには謎解きの装置があった。
その装置には赤、青、緑、黄色のボタンが付いていた。
牧「なるほど、分かった」
「さっきの資料通りに押すんだ」
俺は資料を元に青、黄、赤、緑の順番に押した。
「ガシャン」
ロックが解除され中から鍵が出てきた。
牧「ん?これは地下の鍵か」
どうやら玄関の鍵ではなく地下の鍵のようだった。
牧「この感じだと恐らく」
「地下に玄関の鍵がありそうだな」
「さっそく行ってみよう」
玄関ホールに戻り地下の扉の前に行く。
牧「よし、行くか」
唾液をゴクリと飲み込み地下の扉を開ける。
「ガチャ」
扉を開けて階段を下るとかなり暗い。
俺は懐中電灯で辺りを照らす事にした。
すると左側と右側に扉があり
先に左側の扉の方に行く事にした。
牧「あいつら来んなよ?」
俺は少しビビりながら歩いて行く。
道は真っ直ぐ続いており、けっこう長そうだ。
歩いていると死体があった。
牧「ここにもか…」
この死体も内臓が食われていた。
その先を道なりに進むと扉があり
扉をゆっくり開ける。
「ガチャ」
扉を開けると
左側に行く道と右側に行く道があり
とりあえず、また左側の道を行く事にした。
道を進んでいると死体が2体あり頭部がないものと
内臓が食われている死体があった。
牧「ここの地下はヤバいな、死体が多い」
「早く奥まで行こう」
少し進むとまた扉があった。
「ガチャ」
扉を開けると中は少し広い研究室?
みたいな所だった。
モニター、注射器
それと、にこちゃんを入れていた様な
大きなカプセルなどがあった。
牧「黒子はここで研究していたのか?」
「これは玄関の鍵!これで脱出できる」
この玄関の鍵は黒子が持っていた物なのか?
まっ今となってはもうどうでもいい。
「ん?何だ、これ」
モニターの近くに大きなボタンがあり
ボタンの近くには爆破ボタンと書いてある。
爆破ボタンの説明も書いてあった。
※ボタンを押すと5分でこの廃虚が爆破する。
と書いてあった。
牧「マジか、でもここを爆破できれば」
「にこちゃん達も倒せるのか…」
牧 (黒子の日記には、にこちゃんは)
(爆破で死ぬと書いてあったし……やるしかない)
牧「俺、覚悟決めろ」
「にこちゃんが来てもダッシュで逃げろ」
「行くぞ!」
そして俺は爆破ボタン押す。
「ポチッ」
モニターに爆破のタイムリミットが書かれていた。
残り【4∶58】
牧「よし、急ごう」
俺は研究室の扉を開ける。と
すぐ隣に、にこちゃんが立っていた。
牧 (なんてタイミングで)
にこちゃん「ギィァ"ァ"ヴァ"ァ"ェ"ェ"ェェ」
牧「やばい!逃げろー」
俺は今まで出した事ない力で全力で走った。
にこちゃんも前より速くなっている。
村木と白川を食ったからか?
牧「うおぉぉぉぉぉぉ」
走っていったら少し広い場所に出たが
死体がゴロゴロ転がっていた。
にこちゃんの視界から2m以上離したいが
意外と速くてキツい。
残り【3∶34】
牧「くそ、走りにくい」
とその時……
死体に足が引っかかり
思いっ切り転んでしまった。
「ドゴン」
右足首と右膝に激痛が走る。
牧「痛っ」
直感的に分かる、骨折していると。
そしてすぐ後ろに、にこちゃんがいる。
にこちゃん「ヴィァ"ァ"ァ"」
右足にほぼ感覚がないが
俺は急いで立ち上がり走った。
牧「くそっ、早く走れ俺」
早くしないと殺されるし、爆破に巻き込まれる。
残り【2∶48】
走って行くと扉が見えてきた。
もしかすると、さっき階段で降りてきた
右側の方の扉か。
と少し安心した時だった……
「ドガーンッ」
壁からもう1体の、にこちゃんが現れた。
牧「うわっ、最悪だ」
壁から出てきた、にこちゃんは何とか回避できた。
そして俺は力強く扉を開ける。
「ドゴン」
残り【1∶40】
牧「後、少しだ」
俺は足を引きずりながら1階に上がる。
玄関はもうすぐだ。
だが1つだけ問題がある。
玄関の鍵を1発で挿し込まなければならない。
手も震えていているし
ましてやこの状況で、できるかが心配だ。
残り【0∶53】
牧「よし、玄関まで来た、後は挿し込…」
「チャリン」
馬鹿な事に俺は鍵を落としてしまった。
残り【0∶35】
牧「くそ、落とした、どこだ、どこだ」
すぐ後ろにあいつがいる!
牧「あった!よし挿し込め!」
玄関の扉を開けた。
「ガチャリ」
牧「よし!開いたぞ!」
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
そして俺は足を引きずりながら無我夢中で
全力走って逃げた。
逃げている途中に凄い大きな爆発音が鳴っていた。
恐らく廃虚は跡形も無く、無くなっただろう。
その後、俺は何とか家に着く事ができた。
すぐ病院に向かい
検査の結果、右足首と右膝が骨折。
全治4週間と診断された。
母親は凄く心配していた。ごめん。
次の日には、あの廃虚が爆発した事は
全国的にもニュースになった。
数名の遺体もあると報道されていた。
果たして、にこちゃんは死んだのか?
俺の家に警察が来たが
俺は、ずっと何にも知らないと嘘をついた。
俺は入院してる間に廃虚の事、影の組織の事
黒子が今どこにいるのかずっと考えていた。
そして俺の悪夢はまだ続く……
〜影の組織〜
ボス「久しぶりだな、お前達」
組織メンバー達「お久しぶりです。ボス」
ボス「……ブラックはいないな」
レッド「ずっとブラックと連絡がつかなくてよ」
ブルー「僕も連絡はしましたが」
グリーン「私の考えだと裏切ったのでは?」
イエロー「確かに…」
ピンク「あたし、ずっと怪しいと思ってたんだよね」
シルバー「まぁブラックの事はいいでしょう」
ゴールド「処刑するから…だろ?」
シルバー「その通りです」
ボス「いや連行しろ」
シルバー「しかしそれだと掟に……」
ボス「私に逆らった事を後悔させる」
「私が直々に殺す、分かったか?お前ら」
組織メンバー達「!!!」
「了解」
ボス (ふ、荒沢黒子)
(お前は私を騙せていると思っているのか?)
(お前がオリジナルの姉という事も分かっている)
(まぁいい、私に挑んで来るというのなら)
(いいだろう、私が相手になってやろう……)
〜黒子〜
荒沢「廃虚は爆発したって事は」
「あなたがやったのかしら?翔司…」
「もし生きているのならあなたは長生きして」
「私は次の行動に移る……」
第1部、廃虚編、完
第2部、学校編へ
にこちゃん 黒い林檎 @BlackGames
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