トップクラスのコメディセンス

設定を細かくしたり、語彙力を上げるだけでは到底培われない圧倒的なコメディのセンスに脱帽です。
主人公の感情が見事な豊かさで描かれており、それがシリアスなシーンとこれもまた見事なバランスを保っていました。
主人公の成長過程も、マイペースに進む主人公に対して少しずつ鍵が開かれるように丁寧に描かれており、見ていて無理矢理感がなくとても美しいです。
周囲の人物も、硬すぎず柔らかすぎず、最適なキャラクター作りをされています。
抜きん出たコメディセンスの中に、丁寧に詰められた設定と豊富な語彙力が加わり、これはもう敵なしといった感じでしょうか。
キャラクターたちがどのように動いているのか、そのイメージが鮮明に湧き起こってくる稀にみる名作だと思います。